世界観警察

架空の世界を護るために

考察

声に出して読みたい聖典 - 『DARK SOULS』考察雑記

おはようございます、茅野です。 最近は弊ブログの知名度が何だか妙に上がっているようで、喜ばしいことながら困惑することも多々あったり。 さて、今回は久々に『DARK SOULS』から。いや、書きかけの記事が3本くらいあるのですが、己のリサーチの量と質に納…

雄弁な作者の問題 - ゲーム考察に於ける受容理論

おはようございます、茅野です。 皆様ご承知のように、わたくし普段マイナージャンルを根城にする考察書きですが、珍しく書いた先日のメジャージャンル考察記事がそれは見事にバズりまして、メジャージャンルの底力を実感しております。 尤も、どの記事も同…

テイエムオペラオーのオペラトークを解析する - 『ウマ娘』考察

おはようございます、茅野です。 先に言っておきますが、この記事書くの大変でした。2徹しました(迫真)。 早速本題に入ってしまうのですが、最近アプリ『ウマ娘』遊んでます。プレイ歴2週間です。やる切っ掛けになった話や、考察雑記第一弾はこちらからど…

3.11から10年、ポケスペ4章を再考する

こんばんは、茅野です。 ダイパキッズの皆様、リメイク発表おめでとうございます。涙に暮れるエメラルドキッズがここに! ……ORAS やったでしょ、って? いえいえ、これ(画像参照)を見ないことには、エメラルドキッズは救済されたことにならないので……。バ…

『モアナと伝説の海』を環境学と神話学の視点から観る - 映画考察

こんにちは、茅野です。 最近は柄にもなく、最大手ジャンルに参入したりしています。普段はマイナージャンルの極北を生活圏にしているので、たまに我に返り、「わたしは今、一体何を……?」と考えたりしています。 今回はなんと、最大手の代名詞とも言うべき…

自殺論を考える - 哲学雑記

おはようございます、茅野です。 わたしは曲がりなりにも文学を愛好し、専攻する者なので、共感性や感受性は並よりも高い方だと思います。事実、精神性と言われている手掌多汗症で、少しでも感情が動くと手の平がえげつないことになりますし、かなり重度の共…

情報収集 - 『RiME』考察

こんばんは、茅野です。 早速ですが、『RiME』の考察をやっていきたいとおもいます。いや、当方、レビューを書くのはあまり得意ではなくて、考察を書く方がずっと好きで……。レビューを書いている傍から、実は並行して書いていました。ハハ。 ↑レビュー記事。…

幸福論を考える - 哲学雑記

こんばんは、茅野です。 レポートを書く合間に息抜きで一筆やろうとおもいます。執筆の息抜きが執筆とはこれ如何に。 今回取り上げるのは「幸福論」です。わたしは別段しっかり幸福論を勉強したわけではなく、哲学の徒でもありませんが、下記に挙げた作品な…

死者の人権を考える2 - 文献学編

こんばんは、茅野です。 冬休みに入り、やりたいことを色々やるチャンスに恵まれたので、前々から書こうと思っていた翻訳を書いてみたり、積読を消費したりしています。楽しいですが、コロナ禍で人にあまり会えないので、それが生産性に影響を及ぼしています…

死者の人権を考える - 著作権法編

おはようございます、茅野です。気温も温かいですし、コロナの影響でアニュアルイヴェントも楽しめませんし、季節感が狂いまくっております。もう11月だって? 嘘仰い。 最近、趣味の領域では、著作権法をぼつぼつ勉強しておりました。ついでなので著作権法…

「幽霊」の定義を問う - 民俗学考察

こんばんは、茅野です。 日本人としては、8月は終戦記念日やお盆があることから、怪談や死生観について話しても許されるのかなとおもっていたのですが、気が付いたら9月も半ばになっていました。なんということだ。 近況報告ですが、わたしが考察を書く契機…

月は海へ向かう - 『DARK SOULS』考察

こんばんは、茅野です。 まさか連日記事を書くことになるとは、わたしもおもわなんだ。しかもこの記事、本来書くつもりはなかったんですけど、資料漁ってたら面白いもの見つけちゃったので、思考の整理も兼ねて書いておこうかな~と。いや、しかし、比較宗教…

女神の土地と不在の女神 - 『DARK SOULS』考察

おはようございます。茅野です。 わたしはフランス語を専攻しているんですけど、同時に英語、ロシア語、アラビア語もやっているので、最近ずっとキメラ言語話してます。単語が別言語になる、とかだったら間違いがわかりやすくていいですけど、わたしの場合、…

旧王家神話体系 - 『DARK SOULS』考察

おはようございます、茅野です。 大絶賛六月病ですね。授業が始まりましたが、全授業オンラインです。全世界絶起選手権があればランク1を狙える当方ですので、オンラインはなかなか快適ですが、フル単詰め込んでいるのでそろそろ息切れしてきました。ほら、…

命名の謎 - Eugene Onegin 考察

こんばんは、茅野です。 大学(コロナ禍の影響でオンライン)が始まり、てフル単(25単位)入れているために物理的に時間がない学生です。 いや、別にそんなに授業入れる必要はないんですが、仲良い先生の授業とか興味ある授業入れてたらパンクしました。そ…

異形の生誕 - 『DARK SOULS』考察

こんにちは、茅野です。 復帰勢(4年ぶり)、手が滑ってガッツリ考察を書くシリーズ第3弾。同じフロム・ソフトウェアの作品で『ARMORED CORE VERDICT DAY』(ACVD)って作品があるんですけど、そこに出て来る「財団」っていうフロム作品で一番可愛いキャラ(…

深淵の水 - 『DARK SOULS』考察

こんばんは、茅野です。 諦めが悪いのでまた考察一筆やります。亡者化して尚探究を辞めないその姿は、伝説の賢者ローガンに喩えられたという(フレテキ風)。ちなみに、個人的には魔術師プレイがあまり好きではないのでローガンさんが全裸になったデータはめ…

巡礼者エルドリッチの聖痕 - 『DARK SOULS』考察

こんばんは、茅野です。 丸四年間ゲームに触れなかったせいでダクソ3の記憶は全てロストした……と言いつつ結局考察記事を書いてしまう元考察勢の悲しき性。哀れだよ、全裸に向かうローガンのようだ……。 sylphes.hatenablog.com ↑記憶ロストの詳細はここから …

VALIS - Everybody's Gone to the Rapture考察5

こんばんは、茅野です。 今回も前回に引き続き、『Everybody's Gone to the Rapture 幸福な消失』の古の考察メモを頼りに成文化を図ります。今回は、今のところ一応最終回という扱いになりそうです。 過去の記事はこちらから↓。 ↑ 日英ダイアログ全文。 ↑ 考…

ゲーム考察を考察する - ゲーム考察入門書

こんにちは、茅野です。 先日、こんな記事を書きました。 我ながらデカいタイトルを付けたな……とおもいますが、ゲーム考察を書いていたことによって人生が好転した……という、己のゲーム考察勢としての6年間を振り返った文章です。 当記事は全面的に「そんな…

神と光と"わたし" - Everybody's Gone to the Rapture考察4

こんにちは、茅野です。 今回も前回に引き続き、『Everybody's Gone to the Rapture 幸福な消失』の古の考察メモを頼りに成文化を図ります。 過去の記事はこちらから↓。 ↑ 日英ダイアログ全文。ソースが気になったらここから確認! ↑ 考察記事群はこちらから…

METAMAGICAL THEMAS - Everybody's Gone to the Rapture考察3

こんにちは、茅野です。延長した引き籠もり休暇を地味に謳歌しています。 昨日、4年ぶりにダークソウルの記事を書きました。 sylphes.hatenablog.com ↑書いていてたのしかった。 この記事にも関わることだけを掻い摘まんで説明すると、中高生時代ゴリゴリの…

DARK SOULS 雑記と古の考察メモ

こんばんは、茅野です。 五億年ぶり(正確に言うと4年ぶり)にダクソ記事を書く運びとなりました。どうしてそうなったのか、というパーソナルな雑記と、フォルダの深淵から汲み上げてきた考察メモの投下の二段構成で行きます。宜しくお願いします。 昔話をし…

映画『サウルの息子』 - 考察雑記

こんばんは、茅野です。 先日ソウルメイトとも言うべき友人と『サウルの息子』を観ました。わたしは結構前に一度観ていたのですが、どうしても彼女と観たかったので……。 『サウルの息子』、イイ映画だ……すきです……(語彙力がない)。 そこで、今回特に記事を…

『オネーギン』の後日談を考える - オネーギン編

こんばんは、茅野です。 デカブリストの乱について追いリサーチを掛けています。『救済同盟』、ほんとうに素晴らしい機会で……最早映画観る前から割と満足しかけているまである……。ありがとうございます……(?) さて、今回は、当然わたしが書いているのですか…

『シェリ』『シェリの最後』のクロノロジー - 検証・考察

こんばんは、茅野です。 大学の前期成績表が帰ってきました。AAが4つ、Aが3つ、Fが3つ御座いました。どこに行っても極端なのがわたくしであります。「並」とは縁がありません。得意か不得意、いずれかなのであります。ちなみに落としたのは全て必修及び選択…

オネーギンになるための5つの小物 - Eugene Onegin 考察

おはようございます、茅野です。 先日は井内美香さんの講座にお邪魔させて頂いたり、相も変わらず元気に『オネーギン』オタク活動しております。個人的なことなので詳しくは書けませんが、他にも『オネーギン』のご縁でちょっと良いことがあったりなかったり…

タチヤーナ、オネーギンの恋の解釈 - Eugene Onegin 考察

こんばんは、茅野です。 松本オネーギンが幕を下ろしました。とにかく寂しいです。千秋楽お疲れ様で御座いました。感想を拾っている感じ、素晴らしい舞台だったようで1オタクとしても非常に嬉しいです! さて、個人的なことを言えば明日から研究会の全国大会…

N公爵とグレーミン公爵 - Eugene Onegin 考察

こんばんは、茅野です。 松本が迫ってきてますね。感覚的にあと3週間くらいあるもんだとおもってたのでびっくりしております。 早速ですが、今回は謎の多い人物・N公爵とグレーミン公爵について、相変わらず原作・オペラ・バレエ版を比較して考えていきたい…

『オネーギン』に於ける同性愛的解釈 - Eugene Onegin 考察

こんにちは、茅野です。 前期、フランス文学史の講義を受けていたのですが、名前は出しませんが講師の先生が同性愛文学に滅法つよい方で、講義の題は「近代フランス同性愛文学史」だったかな……ってくらい偏っておりました(面白かったのでいいんですが)。 …