世界観警察

架空の世界を護るために

晩秋のデンマーク遠征2023 - 旅日記⑦

 こんばんは、茅野です。

この間、初めて Twitter スペースを開いてみました。お付き合いくださった方、ありがとうございました!

 我らが殿下Wikipedia を加筆しようぜ、という執筆イプでした。とても楽しかったです!

 わたしは以前から Wikipedia のアカウントは持っていたのですが、あんまりしっかり書くことはせず、明らかな間違いの修正くらいに留めていました。しかし、やはり、Wiki しか読まない人、Wiki のコピペをする人は多い!! 非常に多い!! ということで、啓蒙運動に乗り出すオタクの図。

わたしは文章が特徴的らしく、匿名で書いてもどうせバレるので(特に今回は内容も内容だし)、だったら最初からオープンにやってしまおうか、ということで、スペースを開きながら書いてました。それなりに Wiki っぽい文体にしたつもりなんだけどな~、それでもわかりますか。

 元の文章も活かしつつ(誰が書いたんだろう? 同担?)、リスナーの意見や外国語版も参考にしながら、オリジナルの記述も含めて2000字くらい加筆しました。というわけで、現行版はこんな感じ。

 触り始めるとキリが無いので、どこまで書くべきか迷いますが……。ついさっき出典を書き足した

 実際、Wiki は入門の最初の一歩となる人も多いと思うので、ちゃんと整えておくことで、ここから知る人が彼のことを素敵だと感じ、興味を持ってくれたら嬉しいですね。

 「改訂したよ!」と Twitter に投稿したところ、評判は良いようで。古い付き合いのフォロワーさんでも、今回はじめて殿下のことを知ったという人が割といて、こちらからすると「今更!?」という気持ちですが、まあ知らないままよりはよいでしょう。やはり皆さん Wiki は読むらしい。記事も読めよぉ! フォーマットが違うだけで、書いている人も内容も殆ど一緒なんだけど。弱小個人ブログの悲哀です。

 

 さて、前置きが長くなりましたが、今回は、大変長らくお待たせ致しました、聖地巡礼デンマーク遠征旅日記シリーズ、最終回になります!

↑ 旅の概要について書いた初回はこちらから。

 第7回(シリーズとしては10回目)にして、堂々完結です。結構書きましたね。

一記事がそれぞれ長いというのもあるのですが、昨年11月の旅がまさかここまで掛かるとは。

 

 最終回となる今回は、最終日7日目・11月7日と、帰国、そしてこの旅の簡単な総括になります。

 それでは最後までお付き合いの程、宜しくお願い致します!

 

 

前回のあらすじ

 ちょっと間が空いてしまったので、前回の内容をおさらいしておきます。

↑ 前回の記事。投稿日を見て一番ビックリしているのは自分です。

 

 コペンハーゲンから北上しゲントフテへ、1泊2日のプチ遠征! 

 殿下とお姫が婚約されたベルンストルフ城の厩舎に泊まってお姫の愛馬となり、2人が初対面を果たしたフレデンスボー城、一緒に赴いたというフレデリクスボー城に出掛けた後、コペンハーゲンに戻って参りました。

 

 これまた1882年に建てられたというお宿に一泊し、朝を迎えます(近代オタク的チョイス)。

 

朝ごはん

 最終日のお宿も朝ごはんはビュッフェスタイル。バイキングとも。デンマークだけに

小鉢に入ったオシャレなお料理が多いです。ワッフルメーカーがあり、折角なので使ってみました!

↑ 可愛いー! 映えてません? ホテルの広報で使って良いよ(?)。綺麗に焼けました。

 

 紅茶の給仕に来てくれたお姉さんは、パキスタン出身と仰っていました。郊外のゲントフテは生まれも育ちもデンマーク! という方が多かったですが、首都コペンハーゲンは本当に移民の労働者が多いですね。

自分が研究対象にしていた中東では移民労働者の待遇が悪いことで有名だっただけに、素直に喜んでいい事なのか判断がつきませんが。円安が酷いので、我々もそろそろ外貨を稼ぐべきかもしれない。アベノミクスを許すな

 

 今回のお宿は、街の中心地からは少し離れた位置にあり、敷地も広く、ゆったりと過ごせました。1泊(しかもほぼ寝て朝ごはん食べるだけ)しかしないのはちょっと勿体なかった。

ロの字型のロビーと中庭が美しいです。

↑ 広々としたロビー。落ち着いた雰囲気が魅力的。

 

朝のコペンハーゲン散歩

 朝食後、最終日なので街歩きに繰り出します! ちなみにわたしは『世界ふれあい街歩き』のファンで、小学生の頃から観ています。唯一ずっと録画しているテレビ番組です。

コペンハーゲン回。「ここ、行ったぞ~!」ポイントも多々。

 

 ホテルの目の前は湖で、景観がとても美しいです。

↑ 街中にあるので、湖というよりは川、運河といったような赴き。

↑ 対岸の町並み。ヨーロッパの古い町並みはどこも美しいですが、コペンハーゲンは「童話の街」と言われるだけあって、特に美しいですね。

 

 水辺の散策の後、中心街の方へ歩を進めます。まずは取り敢えず広場方面へ。

↑ 曇り空でも美しいコペンハーゲン市街。

 パリは7階建てがデフォルトですが、コペンハーゲンは6階建てですよね。興味深い違いです。デンマークの建築法とかも気になるな。

 

 先に進むと、4日目に訪れた市場の反対側に出てきました。朝早いからか、人は疎らで、屋外の売り場は閉まっていました。

↑ 単なる市場なのにお洒落すぎないか?

 

 市場の反対の通りには、ちょっと変わった石碑が。

ヘブライ文字……?

 この頃のコペンハーゲンでは、毎日のように反イスラエルデモが行われていたので、なんだか複雑な気持ちに。

日本の外務省がイスラエルでカットされたスイカを食べていた事件には本気でドン引きしましたけど、デンマーク政府もかなりの親イスラエルなんですよねえ……。外交方針を見直してくれるといいのですが。

 

 繁華街ストロイエ界隈へ行き、折角なので、お買い物をすることに。自分用&お土産に、王室御用達の紅茶 A. C. Perch's Thehandel の茶葉を買いました!

↑ 缶のデザインめっちゃ可愛くない?

 このブレンドの名前は、その名も「コペンハーゲンの秋」。リンゴ好きのデンマーク人をイメージしてか、ドライアップルの混ざったフルーティなフレイヴァーティーです。

 

 A. C. Perch's Thehandel は、昔は日本にも支店があったそうなのですが、恐らく閉店。ダージリンアールグレイなど定番の茶葉はインターネットでも買えるようですが、「コペンハーゲンの秋」などの限定ブレンドは北欧のみの扱いのようです。買えてよかった!

 店内は狭く、所狭しと茶葉が並んでいますが、店員のお姉さんは接客に慣れていて、英語で「あれ試したい、お勧めどれ? これとそれは何が違うの?」とかダル絡みしても快く対応してくれました。この旅を通して思いましたが、全体的にコペンハーゲンのツーリストへの神対応っぷりは、全世界でもトップクラスかも。

 

空港にて

 お買い物を済ませたらホテルに戻って荷物を纏め、チェックアウト。

名残惜しいの極みですが、空港へ向かいます!

 

 ホテルからコペンハーゲン国際空港までは、地下鉄で移動します。

既にコペンハーゲンカードは切れていたので、昨日購入してみた Rejsekort を早速使ってみました。

↑ わたしの Rejsekort。再訪する前提である。今度はフレデンスボー城に潜入したい!

 Rejsekort は、第0回でもご紹介しているように、デンマークPASMO, Suica です。要は交通系カード。

コペンハーゲン市民が毎回「ティトーン♪」とカードをかざしているのにちょっとした憧れがあったので(?)、なんだかその仲間入りができた感じがして楽しかったツーリストでした。

 パパ上にはシングルチケットを購入しましたが、「複雑」と言われているものの、初日のトラブルのせいで買うのは2回目だったのでなんとかなり、慣れました。

 

 地下鉄も無事にマスターし、順調にコペンハーゲン国際空港へ。

↑ トランクを預けるカウンター。

 

 流石の国際空港、ショップも充実しており、歩いているだけで楽しい空間です。

入出国ゲートの前には、巨大なセブンイレブンも。便利です。

↑ それにしても、このマークを国外で見るのは未だにちょっと違和感があるな。

 

最後のトラブル

 えー、ここでお恥ずかしいご報告です。コペンハーゲンを離れる前、最後にまたやらかしまして。

クレジットカードを紛失しました

 

 ……、いや、すぐ気付けましたし、もうあとは帰るだけだったのが不幸中の幸いなのですが!

 お財布の他の中身は無事でしたし、多分飛行機に乗る直前に売店で水を買ったときに置いてきた or その時に落としたんじゃないか、というのが有力な推理です。

すぐに気付けたので、その場で停止させたところ、不正利用もなかったようで。

 

 こういう時の為に、特にキャッシュレス経済の発展している国では、クレジットカードは複数携帯するようにすることを強くお勧めします。

これ初日でやってたら相当面倒くさかっただろうと思います。いや本当に、不幸中の幸い。

 

 ……わたしはオタクとして頗る楽しく旅してましたが、客観的に見て、今回の旅は意外とトラブル続きなのではないか!?

 

機内食

 トラブルに見舞われつつも、帰国の途につきます!! さらば、お姫の国デンマークコペンハーゲン……。

 

 帰りもエミレーツ航空で、ドバイを経由します。まずは、機内食をご紹介。

 コペンハーゲン - ドバイ便では、昼食なんだか夕食なんだかよくわからないご飯が一食出ました。

 わたしが選んだのは、パネーンカレー(※タイカレーの一種)、スイートコーンサラダ、スティッキー・トフィー・プディング

↑ 米!! 有り難し!!

 カレーは美味でしたが、キャラメルソースの掛かったスティッキー・トフィー・プディングが常軌を逸した甘さでした。歯が溶ける……。

 

 ドバイ - 成田便では、朝ごはんとお昼ごはんで二食です。

メニュー曰く、前者はチーズオムレツ、クロワッサン、ココナッツムース、フルーツ。

↑ シンプルですね。

 アラビア語のラベルが貼られたお水が地味に嬉しい元アラビア語履修者の図。

 

 二食目に選んだのは、牛肉のブラックペッパーコーン・ソース、ひよこ豆のサラダ、バニラとキャラメルのプチシュークリーム。

↑ こちらも洋風のチョイス。

 胡椒のよく効いたソースが美味しかったです。機内食で一番よかったのは、こちらか、行きのトマトケッパーソースのチキンとバスマティライスかなあ。

 

デンマーク映画

 『オネーギン』に備えて、行きの飛行機ではほぼ常に爆睡していましたが、帰りの便では映画を観ました。

折角ですから、日本ではなかなか観られないデンマーク映画を観ようと思い、『Den, der lever stille』『Camino』『Vores Mand i Amerika』の3本を観ました。

 

 『Den, der lever stille』は、デンマークの人気小説家のベストセラーの自伝を元にした映画で、かなり衝撃的な内容です。観た中では一番面白かったので、少し詳しくご紹介しますね。

 デンマーク語音声・英語字幕で観たので、完全に理解できているかは怪しいですが、簡単にあらすじを纏めると……。

 虐待する母親と、その母親の肩を持つ父親と3人暮らしの壮絶な家庭で育った物静かな少女クリスティーナ・スコフは、成人して家を出て「レオノーラ」と名前を変え、明るく活動的なレズビアンの小説家として人生の再スタートを切る。

 数年後、自著が受賞し、テレビの生放送に出演したレオノーラは、中継で父親と話すことになる。そこで彼は、彼女の母は余命僅かで、ホスピスに入院していることを告げ、面会に来るように伝える。レオノーラは、自身を忌み嫌った母と会うことを望まなかったが、体面上仕方なく承諾する。

 再会した父は優しく、溺愛する妻が瀕死という状態の父につい同情してしまったレオノーラは、彼を支えるべく母の死まで共に過ごすことにする。

 父は出自不明の幼い少女を連れており、レオノーラに「スコフ夫人」として彼女の面倒を見ることを望んでいる。父は父で劣悪な家庭環境で育ち、「母、父、子」という家庭を築くことが最も幸福なことであるという考えに固執していた。

 最後までレオノーラに辛く当たった母を看取ったのち、レオノーラが父と共に実家に帰ると、彼女の幼少期の環境が再現されている。父は何故か例の幼い少女を家に連れ帰っており、レオノーラはそこで初めて彼女が自分の幼少期の姿であると気づき、自分も母と同じく精神疾患を患っていることに恐怖し……。

 ……みたいな感じで、とても引き込まれました! ベストセラーになるのはわかるけれど、これが自伝……なのか……! という。ホームドラマ系ですが、誰が精神疾患で、誰が幻覚を見ているのか途中からわからなくなり、完全にホラーです。聞いてないよ!

↑ トレイラー。

 ネタバレをすると、恐らく父も精神疾患で、彼は結局妻という個人ではなく、「スコフ夫人」という家庭に於いて妻役をやってくれる女性が好きだっただけだったんだな……ということがわかります。

実際、レオノーラを「スコフ夫人」と捉えはじめると、彼女に急に優しくなり、(トレイラーでもこの場面が使用されていますが)「自分は娘よりも妻が好きだ」と語ります。娘が「スコフ夫人」をやってくれるなら、近親相姦一歩手前でもお構い無し。映画の最後は、彼が実家のソファで昔の自分たち一家のビデオを観ながら微笑んで終わるのですが、もう普通に怖いよ。

 作中で、父はレオノーラに、「君の祖父も精神病だった、僕たちの血にはその因子が遺伝しているんだ」みたいなことを語りますが、精神疾患の両親から生まれた子供、その崩壊した家庭の物語で、福祉先進国デンマークでもこういう家庭はまだまだ多いんだろうなと思うと、福祉の難しさを感じさせられますね。

 

 トレイラーで最後に流れる歌は『Giftes Med Farmand(パパと結婚するの)』という童謡で、小さい女の子が「大きくなったらパパと結婚するの、だってパパってとってもステキだから!」と歌い、パパが「おいおい、ママが聞いたらどう思うかな? 彼女は僕が得た最高の宝だよ!」「知ってるよ! でもあたしだってステキになるもん!」と掛け合う、ちょっとおませさんな可愛い歌なんですけど、この映画のエンディングとして使われると、「何の悪い冗談だよ……」という胸糞感が漂います。

↑ もう単に「かわいい~」という気持ちで聴けなくなっちゃったじゃんか! 本来は可愛い歌だから!! 童謡だけあって、使われるデンマーク語も平易で、デンマーク語初心者には普通に勉強になる側面も。

 皆さんにもこの歌が「怖い歌」に聞こえる呪いを掛けておきます。

 

 2本目の『Camino』は、デンマークの不仲な父娘(こちらも偶然同じ組み合わせで、身構えた……)が、妻/母の死を切っ掛けに、二人でサンティアゴ・デ・コンポステーラを巡礼することになり……という、ありがちな内容。まあ並の出来です。

 

 3本目の『Vores Mand i Amerika』は、二次大戦中の駐米デンマーク大使を主人公とした映画で、個人的には最も興味に沿う物語でしたが、それゆえにもっとリサーチしてから日本語字幕で観たかったな……と思いました。

 コペンハーゲンカスティレット要塞には、二次大戦の戦没者慰霊碑もありましたし、ドイツと国境を接するデンマークは、二次大戦時も大いに苦労させられたようです。第二次スレースヴィ=ホルステン戦争も散々だったし、大変だ……。

どうでもいいですが、深夜にスモーブローを作りながら仕事をするシーンがあり、マジでデンマーク人はスモーブローしか料理を知らないのか? という思いを強くした

 

 デンマーク映画、もっと輸入されるといいですね。わたしが観た限りでは、デンマーク映画界では「(精神)疾患と家庭」というテーマが流行なのか(?)、そういう内容のものが多い印象です。

 その中で、個人的に好きなデンマーク映画は『Onkel(邦題:わたしの叔父さん)』で、こちらはアマプラで観られるので是非観てください。

↑ レビュー。最高点★5付けました。ネタバレ満載なので、視聴前に読むかは各自で決めてください。

 

 機内ではこれらの映画を観て過ごし、足のむくみを除いて楽しく帰国することができました!

 

セルフお土産

 帰宅後は、すぐに荷物の整理をしましたので、ここでセルフお土産をご紹介。友人らへのお土産とは別に、自分用に買った・得たものを開示します。

 

 まずは、オペラ『オネーギン』のパンフレット。1人異国でトラブルに巻き込まれ、ガンダッシュして不安でいっぱいのわたしに神対応してくれたパンフレット売りのお兄さんの想い出と共に。

↑ 右側は電子チケットを印刷したもの。電子チケット入場でも、一応持っておいた方が安心だぞ!

 全編デンマーク語なので、解読は少し骨折りですが、購入できて良かったです!!

 

 続いて、ベルンストルフ城の厩舎ホテルで得たアメニティ。非売品ですから、ある意味で非常に大きい戦果です。売っていたら余裕で買い足すけどね。

↑ 紙ナプキン、紙コップ、コンディショナーとボディ・ローション。

 勿体なくて使えるはずもないので、神棚の前に鎮座させています←キモオタ

 

 次に、購入した資料群です! 気が付いたら8冊買っていました。

 上段から時計回りに、デンマーク宮廷とロシア宮廷について書かれたもの、北欧の女王・王妃について書かれたもの(お姫が表紙!)、お姫の写真と解説のアルバム、第1次スレースヴィ=ホルステン戦争について書かれたもの、その左が第2次同戦争に関するもの、デンマーク王室の王冠や宝石について書かれたもの、お姫の両親に関する本、お姫の兄(フレディ兄上)夫妻について書かれたものです。

 勿論、デンマーク語で書かれているものが主なので、デンマーク語の学習を続けていきたいなと思います。

 左上にあるのは、王室御用達の A. C. Perch's Thehandel の紅茶缶です。実は、空港で期間限定の「女王ブレンド」を買い足してしまいまして。わたしはアールグレイ党員なのですが、アールグレイが基となったブレンドで、とても美味しいです。

 

 そして、現地で無料で置かれているパンフレット郡。意外と情報源として重用するんですよね。

 デンマーク語や英語が主ですが、色々な言語があり、結構な量になりました!

 

 最後に、ガチのお土産もの屋さんで得たマグカップです。最早旅行玄人は買わないような、ガチのお土産ものです。

 旅行に行く直前、パパ上がわたしのマグカップを落として綺麗にまっぷたつに割りまして。折角だから、デンマークで買おうと思っていたんです。

 THE・お土産ものではあるものの、現地語で「コペンハーゲン(København)」と入っていて、色合いもオシャレで気に入りました。今はこれで紅茶を鯨飲しています。

 

 自分向けのお土産ものは以上です。配布用として受け取ってくれたリア友各位も、ありがとうございました!

 

総括

 この旅の纏めに入ります。

自分で1から計画を立て、『オネーギン』鑑賞と殿下周りの聖地巡礼を主軸に、6泊9日の旅を企画し、実行に移しました。

 「全部自分のやりたいようにやる!」を成し遂げ、とても楽しかったです!! 個人旅行の強みを最大限生かせたと思います。

 

 1年前までは、まさか自分がデンマーク語学習に入門し、現地に行くなんてことは考えもしませんでした。ロシアよりも先にデンマーク聖地巡礼に赴くことになるとは……。

確かに、殿下はデンマークで婚約していますし、お姫も大層可愛いのですが、まさかここまで熱烈に拗らせトントン拍子に話が進むとは。

 渡航前に、婚約に纏わる史料を訳出しておいたことで、聖地の所在がハッキリしたことも役に立ちました。推しCP のデートスポットを159年後にストーキングするという、最高のキモオタ遊びができました。

↑ リアル童話でとても可愛いので是非どうぞ。

 この連載を始め、デンマーク語も勉強していた最中、「コペンハーゲンで『オネーギン』をやる」と聞き、「行くなら今だ!!」と確信しまして、大正解でした。

 

 何度かお話していますが、わたしは国際政治の研究会に属していて、主に現代の中東、特にアラビア語圏の外交研究を担当していました。

 研究会に入って1年弱の頃、UAR(現在のエジプトとシリア)担当として全国大会に出場した後、運営に「わたしに一番合わない国や地域ってどこですか」と訊いてみたら、間髪入れずに「北欧」と即答されたことを今でも覚えています。

 確かに、わたしは所謂「ならずもの国家」との方が縁がありましたし、「優等生国家」な北欧は、自分の趣味にも合わないな……とか思っていたら、これですよ。

数年後に自主的に北欧を旅して入れ込んでいると知ったら、ひっくり返るに違いありません。当時は殿下のことさえ知らなかったですし、反体制の色が強い帝政期のロシア文学を読んで育ったわけですから、「 "ロマノフさん" を好きになる」と知ったら、これまたひっくり返るでしょう。

 人生とは何が起こるかわからないものです。

 

 わたしは大層楽しかったのですが、旅としては結構トラブルが続いた印象です。

到着後にクレジットカードがアクティベートできない、バスが路線通りに走らずオペラに遅刻しかける、クレジットカードを紛失する等々。

 しかし、最終的にどれもなんとかなりましたし、基本的に治安がよく、英語がよく通じ、ツーリストに優しい街コペンハーゲンは、海外旅行初心者にもとても勧め易いと感じました。みんな行こうぜ。物価高いけど。

 

 コペンハーゲンを旅する際の旅程ですが、単に観光をしたいというだけであれば、コペンハーゲンカードを買い、2-3日みておけば充分だと思います。かなり小さい街ですし、それで満足できると思います。

 わたしのように、ガッツリ聖地巡礼をしたい勢は(いるのか?)、各自お好きなように。デンマーク聖地巡礼をやりたい人は、やはりアンデルセンを対象とする人が多いのかな。殿下目的でデンマークを訪れるオタクは、まあまずわたしだけであろう。殿下目的で回るなら、わたしの旅程は参考になると思います。

 いずれにせよ、デンマークを楽しく旅した旅行記は是非読みたいので、行ったら書いて、わたしに送りつけてくださいね!!

 

 折角 Rejsekort も買いましたし、近いうちにまた行きたいですね~。観光シーズンで、殊更物価が上がっていそうですが、夏に行きたいです。

今度はオランダを経由して、オランダからコペンハーゲン入りするという、殿下と同じルートで入国してみたいです。そう、あの方、例のみんな大好きスケフェニンフェン編から、その足でデンマークに行ってお姫と会っているんですよ。なんて濃ゆい人生でしょうか。推せる。

 

 こんなところで、今回の旅日記は終了したいと思います。

相変わらず、各記事1万字前後という長い連載でしたが、最後までお付き合い頂けて光栄です。

 皆様の旅も楽しいものとなりますよう、祈っております! 以上!

 

最後に

 通読ありがとうございました。1万字ほど。

時間が空いてしまいましたが、なんとか脱稿できて良かったです!

 

 ところで皆様、来年の各劇場のスケジュールって、ご覧になりました?

マジでなんですか? これ。やりすぎでしょ。

 来年欧州に行かないのは、寧ろアホなのではないか……??

席が取れれば、来シーズンは「『オネーギン』耐久!」走ってみたいですね。

 しっかし、殿下はマドリードもロンドンもパリも行ったことがないのだよな~。長生きして全首都制覇してもらって……お姫と色々なところに行って欲しいよ。あ、ロンドンは死後でよければ寄港してるんですけど……。

 次回の遠征計画も温めたいです!!

 

 それでは、今回はここでお開きと致します。また次の旅もお付き合い頂けたら、とても嬉しいです!