世界観警察

架空の世界を護るために

超健康優良児が整体に行ってみたレポート

 こんばんは、茅野です。

この時期って、妙に文化的なイベントが多くないですか? 取り敢えず、みんな大好き『ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)』の抽選申し込みをしつつ、今週はシンポジウム・セミナーの類いに3つ伺う予定を立てています。疲労を心配しつつ、でも楽しみです!

 

 さて、ここ最近はレビュー続きだったので、久々にエッセイでも書きます。今回は、知的好奇心でゴリ押す! 体験レポートです。

前回の入門レポートは「葉巻」でした。

↑ 葉巻編はこちらから! горящий фитиль の謎が解けて嬉しい!

 

 今回は「整体」編です。経緯含めて簡単に書いておこうと思います。

それでは、お付き合いのほど、宜しくお願い致します!

 

 

入門の経緯

 突然ですが、わたしは周囲の間では健康優良児として知られています。それが唯一の取り柄だとも思っています。

最後に病院にかかったのがいつか思い出せないレベルで怪我や病気と縁がありません。頭痛とも無縁で、気圧を全く感じ取れないことを、天気痛が酷い友だちから恨まれてもいます。

 また、人よりも痛覚が鈍いらしく、歯科での施術(親知らずを抜いたり、以前歯列矯正をやっていた)や美容院でマッサージを受ける時なども、「これでほんとうに痛くないの……? 痛覚ある……?」と引き気味に心配されることもしばしば。

 20代半ばの若者でもありますし、ハッキリ言って、どこにも身体の不調を感じておりません

 

 そんなわたしですが、友人の一人が「良い先生を捕まえて、整体の店を開くことにしたから、一回試しに来てみない?」と言うので、一も二もなく快諾。

こんな人間は、恐らくそんな機会でもなければ人生で一度も整体に行く機会などないと思われますし、知的好奇心を満たすのに丁度良いな、という、かなりイレギュラーな理由で遊びに行ってみることに。

 

 以下、健康優良児がはじめて整体に行ってみたレポートです。

 

問診

 折角だし、「ガチのミリしら」で行ってみるのも良かろうと、敢えて予習せず行ってみました。

悩みを抱えている人は、皆それなりに知識も持っているのだろうし、わたしみたいなのは逆に希少で面白かろうと思いまして。

 

 病院の診療科の種類もよくわかっていない健康優良児、そもそも「整体」がなんなのかよくわかっていません。

西洋医学なのか、東洋医学なのか、もしかしたら似非科学かもしれないし、そもそも医学っていうよりマッサージとかリラクゼーションに近いものなのか? どうなんだ? くらいのミリしら具合。

このレベルの無知がいきなり突撃することは珍しかろう。でも、これくらい無知で行っても全然大丈夫でした、ということを先にご報告しておきます。

 

 着くと、まずは問診票を書かされるわけですが、名前や生年月日はともかく、困るのは、「お困りのこと」的なコーナー。そう、お困りごとはないのである! 寧ろ、このコーナーのせいでわたしは今困っています。

「まあ……、強いて言えば、人並みに肩こりくらいはある、かも……?」とか雑極まることを言い、スタッフさんを困惑させる健康優良児の図。

 

検査

 問診票を書いたら、それを元に先生と打ち合わせをするフェーズへ。

整体界のことを知らなすぎて全然存じ上げませんでしたが(すみません)、ほぼ同年代の若手さんに関わらず、実はとても凄い先生らしい。

 

「わたしは、正直特に不調を感じていません。ただ、痛覚が鈍く自分の身体のこともよく知りませんから、不調に気が付いていないだけということもあるだろうと思うので、寧ろ逆に、わたしの身体がどうなっているのか診て貰えませんか」、という脳筋リクエストをかましてみます。

というわけで、まずは検査的な感じで診て貰うことに。

 

 そもそも「院でベッドに横になる」という経験自体が遠い昔の小児科以降初めてで、ちょっと緊張する健康優良児。

 靴下の上から少し足に触ったり、股関節の上の辺りを押されただけで、右よりも左足の方が扁平足気味であること(そう、バレエを観るくせに扁平足気味なのは多少コンプレックスだったのだ!)、立つ・歩く時の重心が本来あるべき地点よりも外側であること、右の骨盤が歪み気味であることなどを指摘されました。

そんな一瞬で簡単にわかるものなの? 怖……、みたいな気持ちのミリしら民。

 

 上半身に関しては、肩や首、後頭部を触られたり押されたりした結果、特に左右差はないものの、やはり凝りなどはあること、変な力み方の癖が付きかけていることなどを指摘されます。

 

 結論として、(わたしが気付いていないだけではなく)、特別重篤な症状は見当たらないけど、定期的に身体の歪みを整えたり、変な力み方をしないように矯正していった方が、将来的にも安心だね、ということでした。

朗報です。「健康優良児」の二つ名は継続して保持していられそう。

 

 多くの人は、MBTI とか適職診断のような診断や、占いなどが好きですよね。これって、要は、「あなたはこういう人です」と、人から講評を得るのが面白いと感じる、そう規定して貰えると安心する、ということだと思うんですよね。

整体では、気軽に、且つアカデミックに「あなたの身体は今こういう状態ですよ」というカルテを書いてもらえるので、このような欲が満たされてとても楽しかったです!

 

 また、それこそどこか不調を抱えている人はすぐにかかるべきですが、わたしのように「自分の身体の状態がどうなっているのかすらわからない」という、無頓着なニブチンさんの同志も、一度行ってみると良いと思います。

というのも、わたしは問題無さそうでしたが、自覚がないだけで何か重篤な問題を抱えている可能性は充分にありますのでね。皆様、健康診断とか、定期的に受けてくださいね。

今回お邪魔した整体院だと、何か問題が見つかったらすぐに病院紹介してくれるとのことでしたので自院に通って貰う為にこういったことを秘匿する悪徳院もないわけではないらしい、信頼できる院に行ってみることが肝要ですね。

 

施術

 問題点が明らかになったところで、施術開始。

 

 足に関しては、揉むというより、触ったり、少し捻ったりという形で整えてきます。素人には何をしているのか全然わからん。

 

 骨盤に関しては、股関節上の辺りを少し強めに押されたり。

 

 肩は、仰向けの状態で、片方ずつ、下から肩甲骨の辺りを押されたりしました。

自分でも具体的にはよくわからない、凝っている箇所複数をピンポイントで押されて、ただ仰向けになって先生に全部お任せしているだけのわたしは「スゲ〜(小学生並みの感想)」になっていました。

 

 整体入門・(恐らく)よくある質問 No. 1 、痛みに関して。

先生「痛くないですか?」←この会話は肩甲骨の時。

わたし「え……、全然……。まあ、所謂 "凝っている" ところを触られているな? という感覚はある……くらいですかね……」

先生「痛覚鈍いってほんとうですね、僕でもこれ同業者からやられたら泣き叫びますよ」

お墨付きを貰いました。被検体がわたしでは参考にならないかもしれません、失礼しました。

 

 人によって、施術内容は大きく変わり、主にはこのように「触ったり押したり」というようなものが多いそうですが、場合によっては、よくイメージするような「バキバキやるやつ」もやるそうです。しかし後者は、本当に最終手段らしく、滅多にやることはないそうな。

 わたしが言っても説得力なくて申し訳ないんですが、でも、基本的には痛い思いをすることは無いと思いますし(わたしだって痛覚がゼロなわけではないし)、痛かったら素直に申告して大丈夫です。

 

 その後、仰向けからうつ伏せになったり、横向きになったり、座位になったりして、筋を伸ばしたり、筋肉を揉むような時もあったり(めちゃくちゃ血行よくなった感じしました)などが続きます。

 

 面白かったのは、立ち上がって、わたしの片足を先生が両手で少し押さえ、「この状態で足踏みしてみてください」と言われたとき。「どうですか、この方が普段より足が軽く感じませんか」。

なるほどどうして、持ち上げて貰っているわけではなく、ちょっと押さえられているだけなのに足が軽く感じるのである! 人体の神秘。何が起きた? 魔法??

これを両足やって貰い、「これで歩くの楽になるんじゃないかな」との由。お散歩やハイキングが趣味の一つであるわたしとしては有り難いことこの上ない。

 

 施術中、先生の邪魔質問攻めにしても、丁寧に答えて貰えます。好奇心を満たすことは楽しいことです。

 こちらは整体も人体もミリしらすぎて、先生もお困りだったろうと思う。これぞ本気の「素人質問」。申し訳ない。

「あれなに? これなに?」「なんでなんで?」星人をやってきました。精神年齢3歳児。幼児対応も完璧である。

 ちなみに、この院はリラクゼーションではなく医療寄りで、先生は東洋医学出身の方らしい(一方、社長さんは西洋医学の出身らしい)。東洋と西洋、どっちからでも入れるというのは面白いですね!

 

 なんなら、雑談も付き合って貰えます。やさしい。コミュニケーション系のサービスも充実してらっしゃる。

 首回りの施術をやって貰っていたときなんか、危うくオタクトークに巻き込むところでした(※手遅れ)。

先生「ここ、首の付け根の辺りを悪くすると、髄膜に負担がかかるから、本当によくないんですよ。下手したら、脳卒中とか起こして、命に関わりますからね」。

わたし「それはつまり……推しとお揃っちってコト……ですか!?」(※茅野の推しは脊椎を負傷して、そこから病原菌が脊髄を通って脳に転移してしまい、髄膜炎脳出血を起こして亡くなっている)。

先生「推しとお揃っちだとまずいやつですね」。

たしかに。もっと良い面でのお揃っちを目指したいと思います。今度行ったら、もっとこの辺りのこと質問攻めしちゃおう。

 

 最後に、先生に「茅野さんは何を言われてもポジティヴに解釈するので、何事も治りが早いと思いますよ。多くの人は、ノセボ効果と言いますか、病は気からと言いますか、なんでもネガティヴに捉えてしまって、『私はここも悪いんだ、あそこも痛いんだ』と思い込んで、どんどん悪くなっていってしまうんですが、茅野さんはその逆ですから」と褒められました。

よかった。「クレイジーポジティヴ」の異名も保持したままでいられそうです!!

皆様も、肩の力を抜いて、物事は楽観的に捉え、人生を楽しんでくださいね!

 

お邪魔した院のご紹介

 お邪魔したのは、蒲田にある「RuTen」という院です。今月初めにオープンしたばっかり(!)で、できたてホヤホヤ。

 オープン直後で、店内はとても綺麗ですし、先生はベテランですが、お店自体はある種の初々しさがあって面白いです。

全然広くないのですが、シックでお洒落ですし(特にトイレが凄く綺麗)、このようなミリしら健康優良児が行っても楽しめたので、気兼ねなく遊びに行ってみてください。

 それこそ、弊ブログの読者さんだと、バレエを踊ったり、声楽をやる方は、身体のアライメントを整えて貰うのも良いかもしれません。

↑ 「気休めで何度も通院させるよりも、しっかり完治を目指す」がコンセプトらしい。それは素直にとても良いと思う。

 

 前述のように、運営に茅野の友人がいますので、「茅野が行けって言ってたんで……」と言うと喜ばれると思います。そしてわたしも喜びます。

「ここでご紹介しても、この記事を書いたわたしが後悔するような場所にはしない」と豪語して貰ったので、信頼して、推しておきます!

 

 以上!

 

最後に

 通読ありがとうございました。5000字ほど。

こういう、「ミリしらなもの」に入門するのって、やっぱり楽しいですね~。色々やって遊んでみたい。

「こういうのやってみたら?」という提案とか、案件とか、お待ちしておりますので、お気軽にお声がけくださいませ。

 

 さて、次の記事は、席を買っているので、バレエのレビューになるかなと思います。ほんとうは旅日記連載の続きを書いたりしたい。観劇は楽しいんだけども!

 

 それでは、今回はここでお開きと致します。また次の記事でもお目にかかれれば幸いです!