世界観警察

架空の世界を護るために

「アスミク・グリゴリアン  ソプラノ・コンサート」2024/05/17 - レビュー

 こんばんは、茅野です。

レビューラッシュ、最終回です。なんとか書き終えることができて何よりです。今日の記事も数時間でガーッと書き上げました。

ラッシュ期間に必要なのは、タイムアタックの精神です。

 

 先日は、アスミク・グリゴリアンさんのコンサートの第2回目、5月17日ソワレにお邪魔しました。

 あっという間に終わってしまいましたね。もうちょっと歌ってくれても良いのよ。主に『オネーギン』を。

 

 全通(といっても2回ですが)組です。1回目の雑感はこちらから。

↑ その日の晩に気合いで8500字書いた。つかれました。

 

 前回同様、今回も9割方『オネーギン』の話です。前回よりも『オネーギン』度高めです。悪しからず。他の部分は有識者にお任せします。

 

 今回は備忘がてらこちらの雑感を記して参ります。

それでは、お付き合いの程宜しくお願い致します!

↑ サムネが同じだとわかりづらいので、公式であがっていた別の画像をば。

 

出演

ソプラノ:アスミク・グリゴリアン
指揮:カレン・ドゥルガリャン
管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団

 

雑感

 今回は2階L席。今の NBS ではここもS席相当なのかな? 死角はほぼないですし、ありそう。

今日は案の定フォロワー大集合だったようで……。イタオペよりもシュトラウスの方が人気(もっと言うなら前半部分が大人気)な時点で、所属界隈は推して知るべしである。

 

 今日はピアノとドラに木琴鉄琴など、一昨日はいなかった楽器たちが登場。

守護天使サービス事前ガチ練習は聞こえませんでした。残念。

 

 入りは一昨日の方が良い様子。まあ……でしょうね(プログラムを見ながら)。

 

 

 では本編行ってみましょう。

『ルサルカ』は、やはりお互いに小手調べ的な側面があると思います。最初からカッ飛ばすタイプではありません。

 全体的に入りが走りがちな傾向は多少あります。

サビ(サビ?)で邪魔をしないトランペット君は優秀です。今回のオケの唯一の救い枠。

 vzpomenul ve snění na mne の響きが綺麗で、そこからエンジンが掛かってきた印象です。(mne ってやっぱり мне なのかな)

 低音も強く出て、良いですね。

 

 

 『イヴァン・サマーリンの思い出』。

まず、こんなにテンポ速かったっけ!? と思いました。特に、低音組がピチカートになる辺り。

 これは前回からも思いましたが、今回は弦が弱いのに、弦の pp を堪能する曲が多いです。もっと、『ポロネーズ』のような、金管隊の活躍するパンパカパーン! みたいな華やかな曲が多い方が合ったような気がします。まあ、統一感があるといえば、ありますが……。

 どうでもいいですが、ここの辺り、ちょっと『フランチェスカ・ダ・リミニ』っぽくないですか? 今日唐突に思いました。

↑ 弦厚めの下降音型。

 

 

 さて、お待ちかねのメインディッシュです。

前回、「次回細かい話をする」と書いてしまったものの、記憶力に自信がなかったので、最終兵器を持ち込みました。

 オペラやバレエと違い、コンサートだと客席が程よい暗さなので、手元の文字を読めて便利ですね。今度からこのスタイルでいこうかな。全幕だと凄い枚数になりそうですが……。

ただ、暗いところで急いで書き込んだので、自分の字が識別できないところもしばしば。なんてこった。悪筆をなんとかしたいところ。

 

 「手紙」は、平均から比べるとこちらもテンポが速めだと感じました。ドゥルガリャンさんはアップテンポ・チャイコフスキーがお好みの様子。

 

 稀に早口で潰れちゃっているところはあれど、発音に関しても全く気にならずストレスフリー。これ意外に大きいポイントなんですよね。

 

 それでは、お待ちかねの(?)、誰に伝わるんだかよくわからない、細かすぎて伝わらない選手権を開始します。

最早、「今日彼女はこう歌ってました」という自分用備忘録です。始めます。

 

 2段落目? では、яд, передо мной の母音の伸びが特徴的で、少し崩し気味なくらい伸ばします。

Везде, везде では2回目の後にブレスは入れず、レガートに繋げます。また、これが繰り返される時の、その後の он の発音が綺麗すぎて史上最高でした。он に感動すること、ある? 「彼が」私の前に現れたのね、よくわかりました。

 

 間奏時のチェロの上昇音型は綺麗だったと思う。今回では一番弦の低音が響いていたと思いました。

 

 Ах, что со мной! の что の入りが綺麗です。ラダメソヴィチ君以来、что 警察になりつつある(?)。こちらの что の方が、手紙の Что я могу ещё сказать? の時よりも綺麗でした。

 

 手紙の動機のオーボエは、今日は入りが速いです。一昨日の方がよかったな。今日は事前に練習しておかないから~。

 

 恋文の書き出しに迷ったらこれで間違いないし! Я к вам пишу - чего же более? と、その少し先のちょっと早口ゾーン、Сначала я молчать хотела はかなり pp。

この辺りの色付けは、全幕で観たいところですね。

 

 その次。Признанье в страсти の下線部は、16分音符一個に収めろという、相変わらずのチャイコフスキー御大の無茶ぶりが発生していますが、全ての子音が明瞭で気持ちよかったです。

でも、その後の Увы! は、彼女の声やホールを考えれば、もっと響いてもいいはず。

 

 Он всё узнает! の後に、オケが急にテンポダウン。指揮によるものと思いますが、全体的にアップテンポ気味なので、この処置は結構目立ちます。

 

 その次。手紙に戻って、 Зачем, зачем вы посетили нас? の一帯は、控えめですが手の動きがつくように。

その次の селенья は結構遊びがある歌い方。

 数少ない発音不明瞭ポイントが、Смирив, со временем の辺りかと。ここ音低めですしね。

 この一帯の最後、 Другой! ももう少し迫力が欲しいですが、今思えばかなりセーブしていたのかも。本気ターニャはどこで観られますか?

問題はその直後の弦がコケたことで、こちらの方が大問題です。

 

 前回少し触れたブレスの位置ですが、わかりやすいのはこのエリアで、Нет, никому на свете Не отдала бы сердца я! の二行は一息で行きます。そこからは従来通り、一行ごとにブレスあり。

 また、これはかなり珍しいと思いますが、До гроба ты хранитель мой. Ты в сновиденьях мне являлся, の間も切らずに歌います。打ってて思ったけど、改めてここ、すんごい歌詞だな。

 通称(というかわたしが言っているだけ)の являлся 地帯。

ここは可能な限り pp で歌う人が多い中で、彼女は結構強めにいきます。特に Незримый は mf くらいあった。

 

 その次の Давно... からの一帯。最初はともかく、低音で早口なので、ここの辺りは比較的お得意ではなさそうです。

 1回目の вот он! が今日は入りが速め。ここはもうちょっと溜めてもいいですね。2回目の Вот он! は下げる派。

 

 次。ここもまたブレスが入らず、Не правда ль? Я тебя слыхала: Ты говорил со мной в тиши, も一息でいきます。

бедным の б は何故か無声音気味で п 風になっていました。

 その後の И в это самое мгновенье の辺りからは、上昇音型が続きますが、低音から始まるのは比較的苦手なのかな? という気もしました。

 и любовью は流し気味で弱音。

その後の Слова надежды мне шепнул? はオケが途切れるのもあって、声の綺麗さが際立ちます。良かったです。

 

 守護天使前は、オーボエもホルンも一昨日の方がよかったですね。どうした。お疲れかな? 特にホルンはちょっとフライング気味。

 

 ほぼなんとなくの領域ですが、мой ангел ли хранитель の й は、どちらかというと  и のような強めの音。複数形になっちゃった!

 守護天使ゾーンは、ここも pp で歌う人が多い中で、程よい強さ、声量がありました。演奏会形式だし、これはこれでいいかも。

 это всё пустое, は в の方にタメがあって、子音の時間が長かった印象。

 最後の И суждено совсем иное? がめちゃめちゃ綺麗でした。澄んだ声なので、こういう所が合うんだろうな。

 

 Но так и быть! のゾーンは、何故かヴィブラートが急に細かめに。特に вручаю, などで顕著でした。

 また、Перед тобою слезы лью, Твоей защиты умоляю も一息で行きました。ここは『オネーギン』全体の中でも最も単語の切れ目があやふやで、チャイコフスキーの悪いクセが出ているので、ターニャ早口言葉セクションの中でも難しいポイントなのですが、一気に歌いきることで乗り切りました。流石。

2回目の Умоляю! はよく響いて大変素敵。

 

 その次の Вообрази もよかったですね! やはり「手紙」で一番盛り上がるのはここですから!

しかしその次の Никто меня не понимает! は一昨日同様消え気味。изнемогает と脚韻を踏んで欲しいです。

 最高音 Я жду тебя, я жду тебя! と2回連続するところもレガートに繋げ、難なく突破。

 Иль сон тяжелый перерви. は特別滑舌が良いというか、結構特徴的だなと感じました。早口でもハッキリ。素晴らしいことです。

 Увы, заслуженым も丁寧でよかったです。2回もあってお得。

 

 そして相変わらず、 укором! はトランペットが完全に轢き殺しましたとさ。いや、確かにここは ff と楽譜にあるし、何も間違っていないんだけど! 難しい、こちらも何を求めているのかということが言語化しづらい。ff は ff だけど、歌は轢き殺さないで欲しい。難しいのは百も承知です。

ここに関しては理想は、松本のルイージ御大指揮の時で、ff でありながらも柔らかさのある音、あれは一言で言って完璧でしたね。なんていうの、コルネットで ff を吹くイメージって言ったら伝わります?

 

 最後の Кончаю, の一帯は、意外にあっさり目。вверяю! もほぼタメることなく、あっさり歌いきります。後味すっきり「手紙」(尚内容)。

 

 こんなところでしょうかね。前回も思いましたが、前半は時が経つのが速すぎます。秒です。こんなに色々書いていますが、体感は秒です。

後半の1/3くらいに感じるので、やはり好きなものに触れている時は時間が短く感じるということなんでしょうね。

 しかし、このカンペ持参スタイル、いいかもしれません。流石にわたしも一回きりの実演でここまで細かく書けたのは初めてかも。

全幕は客席の暗さによりますが、次からコンサートで取り上げられることがあれば、このスタイルでやろうかな。

 このレベルの細かい話が伝わるのはガチ勢しかいない気もしますが、参考になっていましたら幸いです。

 

 

 続きまして『ポロネーズ』です。わたしは「手紙」でかなり満足してしまい、何故か「次はリーザだな」と思ってしまって、『ポロネーズ』が始まってビックリしました(?)。プログラムよく見ろ、というか一昨日も聴いたろ。

 

 相変わらずトランペットが救いです。ファンファーレはこれくらい華やかでよい。

また、フルートもいいですね。『ポロネーズ』でも、中間部でかなり出番があります。

 一方、弦楽隊は弱いです。もう完全にトランペットに食われています。彼らは歌だけではなく弦も轢き殺すつもりです。それでは太刀打ちできません。

 

 『ポロネーズ』も比較的アップテンポな方ではあるのですが、「手紙」と比較すると平均ペース寄り。語彙が『ウマ娘』化している気がする

 

 楽譜に指示はないものの、このように演奏されることは結構あるのですが、ドゥルガリャンさんも、最後の辺りでデクレッシェンド→クレッシェンドをかなり強めに掛けます。

 それから、一番最後のここです。

↑ ここ2箇所。便宜上一箇所に書いていますが、全パートを通して、です。書くの下手ですみません。Finale でも<>書くの下手すぎて、記号で書くの辞めました。

 やはり今回はトランペットが救いなので、華やかな選曲にした方が良かった気がする……。

 

  リーザです。

冒頭の弦が弱すぎる~!f って書いてあるよ! 確かに嵐でも洪水でもなく運河なんですが、波の動きにリーザの心情を乗せてほしいわけ。「これ『青銅の騎士』だっけ?」ってくらい荒れ狂ってていいんですよ、ここは。

 И преступленья не может の辺りは、近い音が並ぶ(カタカナにするならニヤニェモ)中で、それでも明瞭で流石でした。

 

 Twitter で「Ах, истомилась я горем… からって、なんかオペラアリアというよりロシア民謡っぽくないですか?」とツイートしたら、フォロワーからの理解を得て、「やっぱり?」となりました。わかります?

この辺り、やはりターニャよりもリーザの方が声に合っていると改めて感じました。これはもう『スペードの女王』全幕をやるしかないですねー。やるしかないのでやりましょうねー。

 

 Ах, истомилась, устала я! は ff が効いていて、いいですね~! принесла, の伸びも抜群。

 しかしやはり一番良いのはディクションで、何故ならわたしはほぼ歌詞を覚えていないのに、持ち込んだ紙にちゃんとこれらの単語を聞き取れて書けているからです。グリゴリアンさんの歌でロシア語勉強するか……。

 

 ロシアオペラは、アルメニアリトアニアではどのように受容されているんでしょうね。愛して貰えていたら嬉しいけど、今は特に政治が「アレ」なので、聞くのが怖いような気もします。

 

 

 前半の最後は謎の歌アルメニアのオペラです。

 相変わらず「綺麗だけどなにもわからん……」という気持ちで聴いていたのですが、幕間にお会いした長年の相互さん・『イーゴリ公』ガチ勢の飯盛先生が「『イーゴリ公』のコンチャコーヴナのアリアっぽくないですか!?」と仰っていて、「やはりガチ勢は見る目(聞く耳?)が違う……!」となりました。

言われてみれば、確かに!

↑ このオリエンタルな感じはやはり似るのだろうか。特に中盤辺り(3:00~頃)がわかりやすいかも。あとは、『金鶏』のシェマハの女王とか? この系譜ですよね。

 『イーゴリ公』観たいですね~。ヤロスラーヴナ歌ってくれんだろうか。

 

 

 幕間には、前述の飯盛先生、音楽評論家の平岡先生、我らが三島先生と会うことができました! 安心と信頼のメンバーだ……。

 三島先生の一昨日のレビューも上がっておりますので、読んでくださいね!!

 

 また、平岡先生とは、その前日もごはんご一緒しまして! 贅沢だ!

↑ めちゃめちゃ楽しかったです! ありがとうございました!!

 ロシアオペラ仲間が増えるのはもうめちゃめちゃ嬉しいのでね……、仲良くしてください!!

 

 

 さて、後半は個人的にはオマケのコーナー(失礼)。わたしは引き、またシュトラウスガチ勢にお任せしたいと思います。

 

 しかしその前にもう一つだけ、守備範囲内の曲がありましてね。そう、『スパルタクス』です。

 わたしは別にバレエ『スパルタクス』ガチ勢ではないのですが、何故か最近布教する機会が多く、『スパルタクス』布教おじさんと化しています。

 

 『スパルタクス』は、アダージオが妙に多いことで有名(?)で、なんとこの組曲の中だけで3曲あります。従って、「『スパルタクス』のアダージオ」だけでは、どの曲のことなのか全然特定できなかったりします。めんどうくさい!

 

 今回選ばれているのは、スパルタクスとフリーギアのアダージオ。主人公夫妻のものですね。音楽ファンには、このアダージオが一番人気な気がします。バレエの方も素敵なんですけどね。

↑ えーん、カプツォーワさんのターニャ観たい。

 確かに、グリゴリアンさんはエギナというよりもフリーギアタイプですし(サロメ歌うけど)、物静かでオリエンタルな曲でほぼ統一されている今プログラムでは、こちらが合う気もします。

 しかし、オケの弦が弱いので、弦が活躍するこの曲は、その意味で合わず、勿体なかったですね……。トランペットが入ってくるまでかなり虚無。

 

 一方で、バレエファンに人気なのは、敵カップルのクラッススとエギナの方のアダージオ。それぞれの持ち役・はまり役の有無などもあるので何ともですが、バレエでは、比較的こちらのペアの方に名の売れたダンサーを配置する傾向があります(いや、スパルタクスとフリーギアの方のリフトも激ヤバなんですが。動画後半、観ました? バケモンでは?)主人公よりも敵の方が美味しい役という珍しいバレエ、それが『スパルタクス』である

わたしも正直、華やかで蠱惑的なこちらの方が好きです。こういうことばっかり言ってるから君主制オタクの権威主義者って言われるんだ……

 今回のアダージオに満足できなかった人向けのお口直しとして置いておきます。『スパルタクス』も全幕観たいよー。

↑ 付き合い長い方はご存じだと思いますが、わたしはバレエダンサーだとラントラートフ氏が贔屓。クラッススもはまり役の一つなので、もっと観たい。そして相方はプロポーション世界一バレリーナ、ザハロワ姫。

 4:24~ の大リフトで興奮しないバレエオタク、いないから……(主語デカ)。

 

 

 後半からは、楽譜付きでの歌唱となりました。まあ、ドイツ語ですし、覚えづらいし、寧ろこれを暗譜で全幕やっている普段の方がおかしいのである。

 

 特にオケは、完成度の面では2日目後半は力尽きていた模様。幕間で、「これ『7つのヴェール』いけるのか……?」と皆で話していたのですが、案の定崩壊気味でしたね。

各パートがバラバラで、音楽としての統一感に全く欠けた印象です。

 そんな中でも、グリゴリアンさんは意に介することなく難なく歌い上げ、流石としか言いようがありません。

 

 最初にプログラムを見たとき、「ターニャ、リーザ、クリソテミス、サロメ、ってなんだこのマゾすぎる構成は、ほんとうに一人で歌いきれるのか」とドン引きしていましたが、いけ……ちゃってましたね。最前線の歌姫怖い。これは歌いきっただけで凄いまである。

 それもあってか、アンコールはなし。いいですよ! 帰って喉を休めてください!!

 

 指揮者さんとは仲が良いようで、舞台上でもよく二人で話していました。何語で会話しているんだろう。アルメニア語なんだろうか。

ドゥルガリャンさんは、そんなにお年を召されているようにも見えませんでしたが、足が悪いのか、歩き方がぎこちなく、椅子を使っていました。楽なようにして振ってください。

指揮のほうは、ちょっと真価がはかりづらい形に終わりましたね。

 

 

 こんなところでしょうか!

 有識者が皆さん仰っていて、わたしも同感ですが、質の良いプログラムに演奏サロメのオケを除くだったにも関わらず、何故か少し盛り上がりに欠け、この「盛り上がり」ってのは何が原因で起こるものなのだろう……と考えたりしました。答えが見つかった方は教えてください。

全体的に、「熱狂!」という形ではなかったですね。

 しかし、堅固にして静謐で、グリゴリアンさんの魅力を堪能できる会にはなっていたと思います。声質に合っている曲、きっとご本人がお好きなのであろう曲、商業的にやるとウケる曲と、割と気を配って頂いていたようにも思いますし。

 

 グリゴリアンさんは映像で聴くのとはもう全然違って、最早別人か? という程。わたしはその点が一番驚きました。こんなに映像と実物で変化する人がいるのかと。実際に聴くととても良く、「これは評価されるのはわかる!」と思い直しました。

日本で昔から彼女を推しているファン層は、遠征勢なのか、来日コンプ勢なのか……。いずれにしても、凄いですね。

 次は『オネーギン』か『スペード』全幕で!! 生で聴きたいので!! 宜しくお願いします!!

 

 また、最後にアンケートフォームが送られてきたので、いつもの「アレ」をやりました。

NBS さんに、需要があるということを教えて差し上げんと……。

 というわけで、『オネーギン』やってくださいね!! グリゴリアンさんの次の来日も早く決まってください!

 以上!!

 

最後に

 通読ありがとうございました。9500字です。

 

 文化会館に向かっている途中、公式広報がやってくれました。シュトゥットガルト・バレエ団来日、演目『オネーギン』確定、おめでとうございます!!! ありがとうございます!!!

↑ 助かる。

 まあ、『オネーギン』があるところにわたしはいるので、どうせ通うと思うのですが、これはきっとソワ・マチ・ソワ・マチ・ソワの5公演だな……。

行くのはいいですが、マチソワだとレビューを書く時間が1時間くらいしか取れないのがネックで……。

それから、11月だとわたしは遂に U25 が切れるんですよ! これも通う上では大問題です。なんとか耐えたい。値段とキャストも早めに公表ください。

 

 それから、今回は、折角なので、バレエファンは勿論のこと、オペラ版しか知らない方にも是非とも観て頂きたくてですね。

バレエ『オネーギン』は、原作厨限界プシュキニスト原作ファンからは割と評判が悪いです。

しかし、音楽はチャイコフスキーだし、バレエ作品としての完成度は随一で、「三大物語バレエ(20世紀に振り付けられた、文学が原作のバレエのこと)」に数えられる傑作だったりします。文化会館でもう一度わたしと握手……しませんか!??!?! 宜しくお願いします!!

 

 余談ですが、去年の11月3日はその日も『オネーギン』観ていました。

↑ しかも、コペンハーゲンでね!!11月初めは『オネーギン』を上演しなければならないというルールでもあるんでしょうか。是非あって欲しいですね。アニュアルイベントにしよう。

 『オネーギン』、大好きか……? え、はい……この記事を読んで頂いた上でその点に疑問を持たれるようなら、わたくしも精進せねばなりません。

 次の『オネーギン』も楽しみです!

 

 さて、次回に関してですが、公演評としては、一応東京バレエ団の『ロミオとジュリエット』の席を確保しました。

しかし、それまでに何か書くかもしれません。いい加減旅日記最終回も書き終えたいですし。お付き合い頂ければ嬉しいですね。

 

 それでは、今回はここでお開きと致します。また次の記事でもお目に掛かることができましたら幸いです!