こんにちは、茅野です。
東京は梅雨で御座います。一週間くらい雨降ってません? まだ三月なんですが……。引き籠もりが加速する!
自宅にいるので、今回は久々に音符を書いて遊びました。
腕が鈍るので、ほんとうは一ヶ月に一本くらいは書きたいんですけれども。題材の選定やら、著作権やら、先駆者の有無やら、難易度やら、モチベーションやらと、意外と懸案事項が多いんですよね。
己の耳を信じて、素敵な曲をがしがし書いていきたいところです。
というわけで、動画投稿のお知らせです。名曲揃いの『うみねこのなく頃に』より、ピアノ弾きならば誰でも憧れるであろう、xaki 御大の『The End Of The World』です。
↑ 今回ばかりは我ながら悪くない出来だと思う。
どうですか、この巨大アルペジオ。耳コピ勢泣かせでしょう。でも、「くそくそひぃ」と泣いてばかりでもありませんよ。
元がピアノ主体の曲なので、アレンジというよりも耳コピ譜面ですね。一部ストリングスの音も採っています。詰められるだけ詰めました。明らかにピアノソロではない箇所が結構ありますが、連弾にするほどでもなかったので……。
わたくしが使っている楽譜製作ソフトの Finale は、一部だけ二段譜にするなどの細やかな処理ができないので、脳を筋肉にしてゴリ押してしまいました。
最初に仮打ちをしたあと、「これ以上装飾音増やして大丈夫なんだろうか?」と不安になりましたね。大丈夫か大丈夫じゃないかではない。五線譜は詰め放題の白紙なのである。詰められるだけ詰めるのである。
繰り返しが多いこともあり、採譜では意外と少なく108小節、譜面だと10ページ分になりました。巨大アルペジオが満載なので、一行に一小節しか入っていない箇所も幾つか……。
テンポは、音源では適宜ルバートを掛けたり微調整はしていますが、基本的に冒頭の三拍子ゾーンは♩=190、四拍子ゾーンは♩=125に設定しています。音源は原曲より15秒くらい長いので、忠実にやろうとしたらもっと速いかも……。これより速いってなんだ?
音源のテンポですら、弾くのはニンゲンには早そうですけれども。魔女御用達です。
しかし、我ながら『The End ~』が書けるとは思わなんだ。やり始めれば、意外となんとかなるものですね。
採譜はしたので、演奏に挑戦する猛者は、なんと申しますか、頑張って下さい(丸投げ)。
2番括弧の拍子はわかりづらくて迷ったのですが、基本四拍子、一小節だけ半端分を変拍子で採って音数を合わせました。ここ何が正解なんですかね、処理これで合ってますか?
耳コピ(音程の推測)は昔から数少ない特技の一つなのですが、採譜は一昨年末に始めたばかりの入門者なので、腕を磨きたいところです。
全体的にニンゲン泣かせの仕上がりですが、一番狂っているのが第64小節であることはわたくしもわかっています。確実に腕が4本必要です。
以下、図解。
↑ 右ピンク左オレンジの人と、右緑と左水色の人で連弾すれば、然程両手が交差せずに弾けそう……ですかね。いやこれ、二人でやっても厄介そうだな……。
音幅が広すぎてト音とヘ音が交錯してしまっているので、自分で見ても混乱するんですけれども。何が起きているんだ。
ここの部分は、どの旋律も非常に美しいので、音源ではちょっとした工夫をしています。64小節は、繰り返しの都合上、一曲のうちに3回弾くことになるので(弾く側からしたら単なる拷問である)、初回はピンクの音量を強め、二回目は緑、三回目はオレンジを主体としています。
原曲では、二回目の、上昇していく緑の旋律の音量を大きめにマスタリングされていますが、隠れているものも綺麗なので、発掘してみました。
ちなみに原曲では、音域が高い方から、1. ピアノの24連装飾音(図解ピンク)、 2. ヴァイオリン、3. ピアノのメロディライン(図解緑)、4. チェロの内声(図解オレンジ)、5. ピアノのベース(図解水色)、で構成されています。流石にヴァイオリンパートを入れる余裕はなかった、と申しますか、入れてもいいんですけれど、全音符一個だけですし、五線譜の限界に挑むことになりそうで……。
どの旋律が主体となるバージョンがお好きですか? 是非聴き比べて教えて下さい。
『うみねこ』のピアノアレンジ譜 / 耳コピ譜は今回で4作目になります。
↑ これまでの動向。
『うみねこ』曲は、完成度が高いものが多い上、耳コピの難易度も非常に高い作品が多いので、めちゃくちゃ書き甲斐があります。
その中でも、特に装飾音が複雑で耳コピしづらい曲の専門職になりつつあります。
それにしても、『The End ~』は良い曲です。xaki 御大の曲を聴く度に、「こんなのが書けたらさぞかし楽しかろう」といつも思います。
今回は原曲が鬼のようにカッコいいので、自分で打った音源もカッコいいと自負しています。我ながら満足の出来ですが、全ては御大の力によるものです。
わたくしは、耳がそこそこ良いだけの脳筋なので、楽典では何度も躓き、頭を使わずに己の耳だけを信じて採譜を行っているため、作曲はできそうもありません。
まがりなりにもオペラ好きとしてもやっているのだから、いい加減に勉強しろというのも尤もなご指摘です、はい。
昨年、友人に『うみねこ』を布教したところ、気に入ってくれて、「うみねこ初見プレイヤーに求めること」のお手本のようなリアクションを多数頂き、こちらも面白かったです。
その後、わたくしが「『うみねこ』は小説版(続きはどうなったんだ続きは)と、漫画版の一部、そして PS3 版しか持っていない」と言ったら、なんと Switch 版を逆布教(?)され、プレゼントしてくれました。そんなことある?
↑ ポーランド発の屈指の考察ゲーと、日下秀憲御大の動向が気になりすぎるゲームに挟まれていますが。
これで手軽にいつでも再履できるな!……という歓びはありつつ、長いんだ、『うみねこ』は……。一周するだけでフルで一週間は飛ぶんだ……。
前述のように、『うみねこ』曲は書き甲斐があるので、また何か試してみてもいいな、と思いつつ、『The End ~』って一種ラスボスの風格ありますよね。これを越えられる気があんまりしないのですが……。次回のハードルが上がる。
皆様は『うみねこ』のお気に入りの一曲はなんでしょうか。
それでは、今回はお開きと致します。また次回お目に掛かれば幸いです。