こんばんは、茅野です。
最近は文字ばかり書いていたので、そろそろ音符も書いてゆきましょう。
先日、我が友人 Jamila が「ピアノを始めたい」と言うので、共に山野楽器さんへ。オススメの教本を紹介して欲しいとのことだったので、自分が小学生の頃使っていた、音楽之友社さんの二冊をオススメしておきました。
↑ 五億年ぶりに見ました。流石古典、まだまだ現役! 見るからに面白みのないビジュアルですが、上達は間違いないので教本で迷ったらこちらをどうぞ。
+一冊、「少し難易度が高くても、これを弾きたい!という目標となる一冊があるといいよ」、とお伝えしたところ、「じゃあ『オネーギン』がいい」と言われてたじろぐオタク。そんな……わたしのようなことを仰る……。
『オネーギン』は残念ながらあまり知名度がないので、店頭にピアノ・スコアがあることはまずありません。ではバレエ版を。オタクを拗らせているため、何よりわたくし自身が高校生の頃、YAMAHA さんに通い詰めてチャイコフスキーの楽譜を買い漁り、『オネーギン組曲』を作ったことがあるのでした。従って、どの楽譜集にどの曲が入っているのかは把握済み。色々引っ張り出した末、強いて言えば難易度が低いのは『四季』だろう、と思い、こちらをオススメしました。
しっかし、「ピアノで『オネーギン』が弾きたい」、その欲求は誰よりもよくわかります。高校生の頃からずっと言っていましたからね(実際、高校生の頃に投稿した弊ブログの記事にもそう書いています)。しかし、もう待つのは止めだ! 公式が売ってくれないのなら、自分で書く!!
というわけで今回は、バレエ版『オネーギン』第3幕2場の「手紙のPDD」のピアノ譜を作成しました。それでは、お付き合いの程宜しくお願いします。
「手紙のPDD」のピアノ譜を作成する
昨年、ふと思い立って DTM(デスクトップミュージック)を再開。何をやると言って、そりゃあ『オネーギン』の曲を書くしかない! ……というわけで、初めての動画作成はバレエ版『オネーギン』より「鏡のPDD」となりました。
↑ 処女作であることもあって拙いですが。こちらからどうぞ。
「鏡」をやったのなら、「手紙」もやるしかない! というわけで、いつも通り『finale』で音符を打ちまくり、『Studio One』でヒューマナイズ。動画を作って参りました! 楽しんで頂ければ幸いです。
↑ 今回は思い立ってから三日にて完成。書くのだけは速い。
「手紙のPDD」の大半は、チャイコフスキーの名曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』が元になっています。中盤からは「鏡」でも用いられている『序曲』と二重唱『ロミオとジュリエット』。
『フランチェスカ』の部分はスコア譜を参考に、原則的にいずれかの楽器のパートを再現するようにしています。『序曲』と『ロミオとジュリエット』に関しては、「鏡」の時に書いたものをそのまま移調して使っているので、連続して弾くと楽しいかもしれません。
一部は欲張って音数を増やしたので、指が足りない(届かない)部分もあるかと思いますが、その点を除けば難易度は低めだと思います。弾きやすいように、適宜削って下さい。
67小節辺りは、少し濁っているように聞こえると思うのですが、意図的に「濁り」を残しています。右手の装飾音は金管のものを取っていますが、少し雑多とでも申しましょうか、原曲の複雑な響きを残したくて、このようにしています。一番盛り上がるところでもあるので、テンポを落とし、たっぷりとルバートを掛け、フォルテッシモで弾いて貰えたら嬉しいですね。
最後の112小節以降は、バレエ版の CD と、リハーサル動画のピアノ伴奏を参考に書きました。100%耳コピです。演目最後に来る地獄の腱鞘炎地帯を設けてしまいました。がんばってください。
pdf も用意自体は可能なのですが、バレエ版『オネーギン』は著作権が厳しく、投稿できないため、お手数ですが動画のみ楽しんで頂ければ幸いです。
最後に
通読ありがとうございました!
先日、『HADES』というゲームを遊び、記事も幾つか書いていたのですが、こちら、ギリシア神話を元とする物語。ギリシア神話を再履しようと思い立ち、その関連でダンテの『神曲』を開いたのですが、そこには勿論フランチェスカ・ダ・リミニの物語が。丁度バレエ版『オネーギン』観たいな~と思っていた矢先だったので、いつも以上に筆(?)が乗りました。書いていて楽しかったです!
↑ 一応『HADES』の方も出しておきます。
ここまで来たら、元がピアノ曲ではない『オネーギン』の曲、制覇したいですね。可能なのかどうかはさておき、チャレンジはしたいところです。検討します。
それでは今回はお開きとしたいと思います。また別記事でお目に掛かれれば幸いです!