お久しぶりです、茅野です。
秋の間、インプット(勉強)に勤しんだり、長期間かかる企画を始めたり、新しいこと始めたりで楽しくなってしまい、書き物をサボってしまいました。秋の間に楽しんだこともぼちぼち纏めても良いかもしれません。
というわけで今回は、雑記と言いますか、調べ学習といいますか、新たにハマったことのご紹介です。バレエ好きな方には読みやすいかもしれません。
それではお付き合いの程、宜しくお願いします!
バラタナティヤムが観たい
タイトルからして聞き慣れない方が多いかと思いますが、バラタナティヤムはインドの古典舞踊の一つです。
秋頃、ちょっとこの辺りについて調べる機会がありまして、YouTube などで色々観ているうちに、プチ・マイブームになってしまいまして。暫く動画漁り散らかしていました。
ただ、舞踏芸術の常として、文字媒体の資料が非常に少ないです……! 日本語の紙媒体の資料ほぼないんじゃなかろうか。
今回は、言語(タミル語)もまったくわからないということで、ネット頼りでほぼコタツ記事化しています。情報が欲しい、買います。有識者の方、もしいればお導きください。……って言う為に今回記事を書いているまである。
バラタナティヤムとは
バラタナティヤムは、非常に長い歴史を持つインド古典舞踊の中でも、最古のものらしいです。南部タミル発祥の奉納舞踊だとか。
基本は女性のソロで歌に乗せて踊ります。
音楽でいうソナタ形式、バレエで言うグラン・パ・ド・ドゥのように、かなり厳格な形式があるようです。そして、それが現代では崩され自由な形が生まれてきているらしいのもこの二つと似ています。
リズムや精神性を表現したり、そしてパントマイム的演技で神話を再現したりします。
元は高い階級(カースト)の女性が寺院の中だけで踊る、保守的で閉鎖的な奉納の舞だったようです。
それが次第に世俗化し、ショーパフォーマンスのようになり、19世紀には性的なものと結びつくようになるような歴史を辿るあたり、バレエの歴史と酷似しています。
↑ バレエの歴史についてはこの記事などを。ゲームファンにも入門して貰いやすいようゲームに絡めて書いていますが、内容はガチです。
そこからイメージの脱却・復権運動が起こり、現代では伝統的で美しい古典舞踊としての地位を得ているようです。この辺りの歴史ももっとちゃんとした資料で読みたい……。
バレエで例えると……
バレエでは、一つ一つの動作のことを「パ」と言いますが、バラタナティヤムでは「アダヴ」と言います。
中でも、姿勢を「スタナカ」と言うのですが、YouTubeを見る限りだと、基礎のポーズのようなものが幾つかあり、バレエでいう5つのポジションに該当しそうです(たぶん)。
↑ 驚異の安定感。
バレエだと表情がうるさすぎるのは「顔芸」とか言われて嫌われることがままありますが、バラタナティヤムでは対照的に、顔・表情での演技力も求められます。この顔の表情の表現のことを「アビナヤ」と言います。
↑ 喜怒哀楽ならぬ、シュリンガル(喜び)、ハスヤ(笑い)、カルナ(悲しみ)、ラウドラ(怒り)、ヴィーラ(勇気)、バーヤナカ(恐れ)、ビバツァ(嫌悪)、アドゥブータ(驚き)、シャンタ(平穏)があるようです。めっちゃわかりやすい。
こうやってみると、単なる舞踏というより、演劇的要素が強いことが窺えますね。ドラマティック・バレエファン、ここに集え。
そして特徴的なのが、手の形。これを「ムドラー」といい、バレエでいうマイムのように、或いは手話のように、手の形一つ一つに厳格に意味が決まっているようです。解説動画を貼っておきますが、めっちゃいっぱいあります。
↑ 象徴的でわかりやすいものも、抽象的でわかりづらいものも。覚えられねえ……!笑
ちなみに、バラタナティヤムで着用される特徴的なお衣装は、なんとセパレートの下着の上は一枚の布を丁寧に巻き付けているだけのようです。こちら、着付け解説動画になります。
↑ これは……尿意を催したらどうするんだろう……とかついやっぱり考えてしまうな……。
このツナギのようなサルエルパンツのような特徴的なシルエット、わたしは大好きです。
わたしが最初に「バラタナティヤムってちょっとバレエっぽい!」と思ったのは、アライマンディという基礎の姿勢を見た時です。
こちら、タミル語で arai=半分、mandi=座る、という意味らしいのですが、これは完全に「第1ポジションのプリエ」です。この動画の前半などに顕著ですね。
↑ 「民族舞踊を取り入れた現代バレエです」って言っても完全に通用すると思いません?
バラタナティヤムのことミリしらなのに、女性ソロということもあってか、舞踊の中でも意外とバレエと美や表現に関する捉え方は近いかもしれないな、と感じました。初めて見るのに、そんな気がしないと申しますか。お陰様でするする自然に観られてしまい沼に……。最近バレエよりバラタナティヤム観てるかもしれん。
バレファンにはかなり入門しやすいジャンルかと思います!
贔屓ダンサーを観てみよう
先程の最後の動画の方ですが、早速お気に入りのダンサーさんを見つけてしまいました。アナンヤ・シャンバグさんです。
バラタナティヤムはこれまた舞台メイクが濃いこともあって、正直お顔では誰が誰だかよくわからないことが多いのですが、いくつもランダムに動画を漁っているうちに、「この人上手いなあ……、あっ前に上手いなと思った動画と同じ人!?」というように、いつも惹かれる舞を披露してくれるのは彼女だということに気が付きました。これはもう、贔屓と申し上げてよいのではないかと。
わたしのバレエの好みや、贔屓とするダンサーの共通点は明確で、技術力は前提として、特に「音の取り方が上手いこと(音楽を大事にしていること)」「演技力(表現力)が高いこと」「静と動の境がしっかりしていること」が挙げられます。
それはバラタナティヤムでも同じようで、シャンバグさんはわたしの好みポイントを的確に抑えています。この三つの観点に於いて、彼女は最高です。
↑ 音楽と足首に付けた鈴のリズムが完全一致。気持ちよすぎる。この動画マジでヘビロテした。そりゃギャラリーも叫ぶ。わたしも叫んだ(画面の前で)。
ピタッ……と止まる静の瞬間、一切ブレない上半身、完璧なリズム感、訴えかける目力に一瞬見せかける勝ち気で優美な笑み。完全にファンになったんですが……。美しすぎる。
演技力も最高なんですよね。まずは前情報を入れずにこちらをご覧ください。
ヤバないですか???(語彙力) 完全に"視え"ませんか? 弓と槍が……。
こちら、案の定、神話を再現する舞踏で、女神様が悪魔を屠る様子を描いたシーンのようです。いや、見えるもんな女神に……。迫力ヤバい。槍で突き殺して顔を上げる瞬間、もう、惚れたよね。
「寺院の中で踊る奉納の舞だった」ということもよく伝わります。これは神、大喜びでは(たぶん)。
というかこれ、振付と音楽も好きすぎる。舞踏芸術とはつまり全くこれでよいのだ。え、なんで今までこれ知らなかったんだろう。最高では……?
ちなみにこちらが彼女の最新作です。
↑ めっちゃ後ろ道路なんですけど、街中でこれやってるんですか?? 現地人羨ましすぎるんだが……。
しなやかさと完璧な静止の両立、安定感がありすぎて細かすぎるステップが嫌にせわしなく見えないところなど、隙が無いな……。シャンバグさんに惚れてからは彼女の動画ばかり観ています。
シャンバグさんはプロのダンサーさんであると同時に("これ"でアマチュアなわけがない)、俳優もされていて、オスカー賞受賞短編映画に準主役でご出演のようです。強過ぎん?? いやしかし、前情報無しに「この人は素晴らしい!」と直感した方がちゃんと評価されているというのはとても嬉しいです。
え、彼女の公演に行きたいんですけど、通いたいんですけど、いつ来日してくれますか?? 行くしかないか、インドに。旅行先インドはなかなかハードル高いなあ……。
皆様も是非バラタナティヤムで贔屓ダンサーを見つけてみてください。あるいは、わたしと一緒にシャンバグさんを推しましょう!!!
最後に
通読ありがとうございました。簡単に4000字弱。
わたしは国際政治の研究会にいたのですが、インドは担当したことがないし(パキスタンならある)、インド映画も一つも観たことがないし(オススメあったら教えてください)、『リバース:1999』でインドを舞台にしたイベント『モル・パンク遊記』を読んだ時、インドのことを流石に知らなさすぎるな……と丁度感じていたところでした。
まさか人生に於いて初めてインドのことを掘り下げる対象がバラタナティヤムになるとは思いませんでしたが……、素晴らしい入門になったのではないかと思います。
バラタナティヤムのことをもっと掘り下げたいので、よい資料の情報や、公演情報(特に東京)などをお持ちの方がいらっしゃいましたら是非とも教えてください。門外漢すぎてリサーチに苦戦しております。宜しくお願いします!!!
それでは今回はここでお開きと致します。また次の記事でお目にかかれれば幸いです!