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超夜行性が一ヶ月規則正しい生活をしてみたレポート - 雑記

 こんばんは、茅野です。

今回は、弊ブログにしては少々珍しいタイプの記事を書いてみようと思います。

 

 突然ですが、わたしは筋金入りの夜行性です。小学生高学年の頃から夜型の生活を好み、早10年。「ドラキュラ」の渾名を恣にし、可能な限り太陽の光を避けるかのように生活して参りました。

学校があるときも、日中は居眠り半分、夜になると活動的になるという典型的な夜型人間で、休日には入眠時間が朝の7時……なんてこともしばしば。

 

 「超夜型だったけど、朝型にしたら人生変わった!」……みたいな、あのチャイコフスキー御大でさえ通った体験談も全く信用しておらず、「オレだけは違う……!」というような厨二病スタンスを貫いておりました。

 

 そんなわたしが、3月末の日中の劇場通いを切っ掛けに、「規則正しい生活」なるものに挑戦してみました今回は、その体験について簡単に纏めてみたいと思います

これは個人的な体験談であり、それ以上でも以下でもありませんが、某かの参考になれば幸いです。

 

 それでは、お付き合いの程宜しくお願い致します!

 

 

前提

 前述の通り、わたしは超絶夜型人間。太陽の目覚めと共に床に潜り、月が輝く頃にのそのそと抜け出すような生活をしていました。

その生活に不満は特になく、静かな夜は、寧ろ生産性が上がるように思っていました

 特に大学の授業がオンラインになって以降は、朝起きなければならない理由が減る大きな契機となり、更に夜型化が加速。友人らには、毎日のように「それで、いつ寝ているの?」と訊かれておりました。「正に不規則ゆえ、毎日違う!」。

 

 夜型生活のデメリットは、用事がある日に早起きすることが少々辛い、買い物の際閉店時間を気にするのが億劫、程度。それでも、その生活を改めようという気持ちは特にありませんでした。

 

 そんな中、大好きな演目(※バレエ『オネーギン』)のマチネ公演に連日通うため、一時的に規則正しい生活をすることになりました。

不思議なことに、その後、難なく規則正しい生活が一ヶ月以上継続してしまい、我ながら驚く羽目に。人生に於いて、こんなことは初めてです。友人らにも、「どうした、病気?」と散々訊かれました。

 折角なので、続いた秘訣とその結果を簡単に纏めてみる次第です。

 

生活の変化

 今までは、早朝5~7時くらいに眠り、昼過ぎ(13~14時くらい)に起き出すような生活をしていましたが、夜12~2時には眠り、朝9時半前に起きる生活に変更

 

 食事も、それまでは一日一食~二食、且つ、内容・量・時間もバラバラでしたが、9時頃に朝食、13時頃に昼食、19時半頃に夕食と、一日三食制とし、時間もある程度統一、朝・昼に関しては内容もほぼ固定化、朝はヨーグルトなど簡単なもの、昼は具の多いスープとパンの組み合わせを主としました。

 

 加えて、今まで日記を付けようとしては三日坊主になっていましたが(※後輩曰く、「反省文」。その日できたこと・できなかったことなどを記録するためだけの簡単なもの)、それを記号などで更に簡略化しつつ、毎日付けることを実施

 

 変更点はこの三つだけです。次節では、それを実施する上のコツと、それによって起こった変化について述べます。

 

人は欲求と共に目を醒ます

 朝型生活を継続する上で大切なことは、「次の日に期待を持つこと」であると感じました。起きるときに、「今日はあれをしよう!」と思うこと、そのことが一番目覚めに効きます。全ては意志、欲求から。

 

 思えば、夜型生活をしていたときは、「眠くなくなってきたから起きる」「いい加減夕方になるし、流石に起きないとマズいのでは」くらいの気持ちで起きていたことを考えると、これが一番の大きな心境の変化かな、という風に思います。

 

 その際、最も効果的なのは、タスクの設定であると感じました。前項でいう、「日記」です。

前日夜に、「明日は何をするか」というものを簡単に書き出します。

 このとき、例えば、「問題集を10ページ解く!」のような、達成しづらいものを書かないようにすることが肝要です。わたしの場合は、前日に「問題集」とだけメモしておき、翌日、実際に問題集に取り組むとき、一ページ毎に「正」の字を一筆ずつ書いてゆくようにした結果、いつの間にか「正」の字が形成されていくようになって、安定しました。

「問題集」というチェック項目だけ置いておけば、翌日、「昨日書いちゃったし、しょうがない、やるか……」という気がなんとなく起きます。それでも、仮に一ページしか進まなくとも、「やった」という証を記入することができるので、ちょっとした充足感を得られました

 仮に予定が変更された(例えば雨天中止のものを予定にしていた、とか、予定をドタキャンされた、とか)としても、直ぐにチェックリストに二重線を引き、新しい項目を立て、それを達成されれば、気持ちが萎えることはありませんでした。

 

 また、ある程度の朝のルーティーンを形成することも良いなと感じました。

わたしの場合は、起きたら軽く柔軟→着替え・洗顔その他→朝食→国際ニュース(Journal en Français Facile)を10分聴く、……というような形です。それを一つずつ項目分けにして、達成できたらチェックを入れるようにしました。朝起きるだけで、項目が3つくらい埋まるので、もうお得感ありますね。

 

達成感と自己肯定感を得るための修行

 このようなチェックリスト・日記の作成は、達成感と自己肯定感を高めるのに最適であると感じます。

夜に、「今日はこれをやった、わたしはエライ」と言えることが肝要です。その気持ちがあれば、「今日は頑張ったし、続きは明日! 代わりに、明日は続きをちゃんとやるぞ!」と思って就寝できます。そして、翌朝、「さて、やるぞ!」と思えるわけです。

 

 何故夜更かしをするといって、日中の満足感、達成感が足りないからではないか、というのが個人的な感想です。「日中、何もできなかった、だから夜に何かしなくては……」と思うわけです。

しかし、日中に寝不足のまま外に出ていたりすると、夜には何もせずとも既に疲れていて、ゴロゴロしながら SNS を延々眺める……というようなことも多いというのが自己分析です。

 

結論

 わたしは不規則な生活、主に夜型人間として人生の半分を過ごしてきたため、「朝型こそ至高!」と結論付けることに関しては未だ抵抗があります。わたしは夜も愛したい。

 しかし、一ヶ月規則正しい生活を続けてみた結果、人類が口を酸っぱくして「朝起きろ」と宣う理由とは何なのか、ということもぼんやりと見えてきたような気が致します。

 

 わたしにとっての夜型生活は、「まだその日を楽しみたい」という、欲張りな考えがあるのかなと感じました。そのこと自体は、きっと悪いことではないと思うのです。

但し、生活を変えるには、そこから、「明日にそれを回そう」と未来に託す、ということがわたしに必要な作業でした。

 わたしは卒論で「期待とはなにか」ということを主とした内容を書いており、「期待」という概念そのものに対し、一種の抵抗感があります(この件については、機会があれば後日纏めておきます)。しかし、規則正しい生活に取り組むには、この壁をほんの少しだけ壊すことが必要でした。

 そこで、前述のごく簡単なチェックリストは、かなり効果的でした。これに取り組んでいるうちに、達成すべき内容の質と量も向上し、結果的に生産性の向上に繋がりました。

 但し、「未来に期待しすぎないこと」。「何をやるか」だけ明記し、その量や質については先に言及しないこと。実際に達成したときのみ、それを記録に残すこと。このことがよく効きます。

 

 不規則な生活では、期待していたものの倍の生産性を発揮できることもあれば、20%程度しか達成できない日もあり、文字通り不規則でした。それでも、最終的・長期的な目標値は達成できてはいたので、問題はない、と考えておりました。

規則正しい生活では、80~110%くらいを毎日キープできるため、結果として生産性の向上に繋がることを知りました。

 

 夜型生活には、ジャンクでアンダーグラウンドな楽しみがあります。それを完全に絶つのは少々寂しいことではありますが、昼間の世界にも代替となる愉しみは存在するようです。初めて知りました。まあ、恋しくなれば、夜に帰ることもできますしね。二度とできないわけではない、という安心感も、また心地よいものです。

 

 わたしはゲームで遊ぶのも好きなので、人生はゲームだなと感じることがよくあります。どのステータスを伸ばすか、どこで休息を取るのか。どのような技を覚えるか、どのような仲間と生活するか。そうやって自分を形成していって、試験などのボスに挑んでいく、そういうイメージです。

その遊びの中で、規則正しい生活によって得られるステータスを伸ばすのも、悪くはないなと、感じた一ヶ月でした。おしまい!

 

最後に

 通読ありがとうございました。ガッと一気に書いて、4000字ほど。

今後この生活を継続するか、できるのか、というところは不明瞭ですが、なかなか楽しい期間を過ごすことができて満足しています。「我こそは夜型!」と宣言できる人間であるわたしがこのような生活を送ることができるとは。

同志夜型の方も、長い人生を思えば、一ヶ月など些細なものですから、騙されたと思って一度取り組んでみると、面白い発見があるかもしれません。その上で夜型を貫くならば、その夜型としての信念は更に強固となることでしょう!

 

 それでは、今回はこの辺りでお開きと致します。お付き合いありがとうございました。