おはようございます。締め切り間近の課題を見て見ぬふりしている者です。
記事書いていたら朝になっちゃいましたよ。この時間に課題するはずだったんですけど……おかしいな……。
さて、先日は Bolshoi cinema さんのバレエ『じゃじゃ馬馴らし』を観劇して参りましたのでご報告を。
じゃじゃ馬馴らし、フルで観たことはなかったのですが、 World Ballet Day などで断片的に見ていたので、凄く楽しみにしていました。
素晴らしかったです。じゃじゃ馬初演の二人(エカテリーナ・クリサノワ氏、ヴラディスラフ・ラントラートフ氏)が好きで、この間の日本公演も二人の回を狙い撃ったくらいなのですが、アクロバティックな超絶技巧と個性の光る演技力。文句なしです。
原作は日本語、原語で既読だったのもあって、ストーリーもすんなり頭に入ってきましたね。原作はシェイクスピアで賛否両論ですが、教訓的なところもあって面白いのでおすすめです。
さて、普通にここが素晴らしかったあそこが素晴らしかったとレビューしてもよいのですが、天下のボリショイ・バレエ、評論が五万とあるでしょう。
というわけで、少し変わった方面から攻めてみることと致しましょう。
私は昨年9月にロシアはモスクワ、サンクトペテルブルクに遊びに行っていたのですが、勿論ボリショイ劇場へも行ったわけです。
そこで購入したもののひとつがこちら。
『じゃじゃ馬馴らし』のパンフレットです!!!!
実際に見ることは適いませんでしたが、ショップで過去のパンフレットを売っていたので衝動買い。
ファン必携の品です。インタビューなどは英語併記なので安心してお買い求めください。
さて、その中の1ページに使用楽曲一覧があるわけなのですね。
『じゃじゃ馬馴らし』の楽曲は全てショスタコーヴィチ作曲のもので、どれも耳に残る曲ばかりです。只、ご存じの通り、ショスタコーヴィチはえげつない量の作曲をしていて、音楽通の方でも曲を探し当てるのは困難でしょう。
そこで、使用楽曲一覧を元に纏めてみました。一晩かかった。ここに限って英語併記ないし! 無学なものでロシア語読めないんですが!
更に、凄くマイナーな曲が多いんですね。You Tube に動画が一つもないなんて曲も。このご時世にそんなことが。
それでも一生懸命探しましたので、よかったら参考にしてください。
ちなみに過去に同じことを『オネーギン』でも行っているので、よかったらどうぞ。
それではお付き合いの程、宜しく願い致します。
1.
オペレッタ『モスクワ・チェリョームシキ』より、冒頭三分のI. A spin through Moscowです。
如何にも喜劇らしい幕開け!騒がしいミノラ家の日常が始まります。
2.
かなり念入りに探しましたが動画を見つけられず……。
映画『呼応計画』より、Prestです。
3.
32:29~36:30の部分です。
映画『Alone』より、No.17 Altai。
ビアンカの求婚者たちのアピール合戦の場面ですね。
4.
動画見つけられず。
映画『ハムレット』より宮殿の音楽。
ビアンカの魅力が詰まった一曲です。
5.
6:27~7:10まで。
映画『Alone』より手回しオルガン。
ビアンカの求婚者たちを薙ぎ払っていくカタリーナ。曲はこんなにも可愛らしいのに勇ましいです。
6.
映画『ピロゴフ』よりScherzo。
『じゃじゃ馬馴らし』といえばこの曲!カタリーナのじゃじゃ馬っぷりが炸裂する一曲です。曲単体で聞いても脳裏に浮かぶ、あの一度見たら忘れない強烈なアクロバット技の数々。
7.
19:30~20:30。
映画『ハムレット』より広間。
8.
2:53~5:30。
映画『ハムレット』よりBall at the Palace。
カタリーナとペトルーキオの対決が始まります。
9.
前半部は動画見つけられず。
映画『呼応計画』よりNo.3です。
カタリーナ以外の時が止まり、カタリーナの心情が語られる一場面。
後半部はこちら。
同じく映画『呼応計画』よりПесня о встречном(呼応計画の歌)。
歌が入ると更にTHEソ連!って感じの曲ですね。
カタリーナとペトルーキオの結婚が成立し、喜ぶペトルーキオ、とビアンカの求婚者たち。 個人的に、カタリーナが威嚇すると求婚者たちが揃ってよろめくのが面白くて好きです。
10.
11:45~14:31。
交響曲第9番第三楽章。
ビアンカと求婚者のグレミオ、そして女中で繰り広げられる一場面です。
11.
こちらも動画見つけられず……! どうやら呼応計画は全然動画が存在しないようですね。
映画『呼応計画』よりNo.2 Andante。
ビアンカと求婚者のホーテンシオ、そして寡婦で繰り広げられる一場面です。
12.
映画『馬あぶ』よりRomance。
ビアンカと求婚者のルーセンシオのPDD。ストリングスの美しい調べといかにも純愛といったかんじの二人が合いますね。
13.
映画『ソフィア・ペロフスカヤ』よりWaltz。
この曲、大好きです。トレーラーの冒頭もこの曲でしたね。
各カップルが社交ダンスのように二人組で踊りますが、カタリーナは……。
14.
8:50~13:50。
オペレッタ『モスクワ・チェリョームシキ』よりDance。
このマイヨー版じゃじゃ馬馴らしは、ペトルーキオの従者グルーミオの動きがコミカルで本当に好きです。 本当に。MVP。
続きは見つけられず。
Полька с поцелуямиのДуэт Лидочки и Бориса "Добрый молодец"というらしい。動画もありません。
15.
15:58~18:30。
映画『馬あぶ』よりSlap in the face。
曲名と合致していますね。カタリーナとペトルーキオの仲が危ぶまれる第一幕ラストシーン。ここで終わっちゃうの~~!という感じです。
16.
1:52:05~1:56:40。
そして幕を開ける第二幕。映画『偉大なる市民』より葬送行進曲。
上記動画がその『偉大なる市民』なのですが、そのシーンの曲をこのシーンに持ってきたの!?と思ってしまいます。
サミュエル・バーバーの弦楽の為のアダージョを連想させる重厚な一曲です。
17.
1:06:35~1:08:16。
映画『Alone』より嵐。
ペトルーキオによるカタリーナの「じゃじゃ馬馴らし」が幕を開けます。
18. 19.
カルテット8番、冒頭のLargo。
マイムが印象的なワンシーンです。個人的には原作の有名な「太陽と月のやりとり」を模しているのかと思ったのですが、如何でしょうか。
続いて19はそのまま続けてAllegro molto。
じゃじゃ馬二幕の見せ場!マイヨー版じゃじゃ馬馴らしといえばここ!という感じですよね。曲も盛り上がります。超絶技巧連発です。
20.
36:20~39:21。
映画『Alone』より小屋の中のクズミナ。
朝になり、カタリーナのじゃじゃ馬がなりを潜めたことがわかるワンシーン。
そして従者グルーミオの動きがコミカルなワンシーンです。本当に好きですマイヨー版グルーミオ。
21.
7:09~9:47。
同じく映画『Alone』よりギャロップ - なんて素晴らしい人生!。
舞台は再びパドヴァのミノラ家へ!ビアンカとルーセンシオの結婚式が始まります。
22.
映画『馬あぶ』よりWaltz。
可愛らしいカップルたちによるワルツです。曲もめちゃくちゃかわいい。
23.
映画『馬あぶ』よりPrelude。
結婚するビアンカとルーセンシオのPDD。二人の曲は常に美しいですよね。
中盤のストリングスは大変盛り上がります。
24.
9:20~11:35。
映画『ハムレット』より庭で。
馴らされたカタリーナとペトルーキオが登場し、ミノラ家の人々を驚かせます。空中で軽やかに散歩するようなリフトが曲と合っていて大好きです。
25.
ラストを飾るのは『タヒチ・トロット』、別名『二人でお茶を』。
曲名と被せて各カップルの関係性紅茶で表した名シーンです!
最後に
通読お疲れ様でした。一晩中慣れぬキリル文字を打ち続け YouTube の履歴を真っ黒にしながら記憶を頼りに曲を探してました。楽しかったですが!
ボリショイ劇場さんへ。パンフレットは、よかったら曲名リストも英語併記してください。
『じゃじゃ馬馴らし』、お気に入りの作品なので日本公演できてくれると有り難いんですけれどもね。それまで、曲だけでもお楽しみください。
では、あなたに素敵な伴侶のあらんことを。